2023 Fiscal Year Research-status Report
Elucidation of pathogenesis in high-risk group hypertrophy cardiomyopathy
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21K08089
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
稲垣 夏子 東京医科大学, 医学部, 准教授 (10424368)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 丈晴 東海大学, 医学部, 教授 (90287186)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 肥大型心筋症 / 拡張相肥大型心筋症 / 心室中部閉塞型肥大型心筋症 / 若年発症型肥大型心筋症 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)肥大型心筋症(hypertrophic cardiomyopathy:HCM)の中でもハイリスク群である心室中部閉塞型肥大型心筋症(mid-ventricular obstruction:HCM-MVO)患者、連続34症例に対し、心筋症関連遺伝子67遺伝子解析を行った。その結果、HCM-MVO 患者の44%で病的バリアントを同定したが、主要なサルコメアをコードするHCM関連遺伝子に病的バリアント保有する患者はわずか21%であった。一方でサルコメ遺伝子以外の遺伝子に病的バリアントを保有する患者は18%であり、通常のHCMとは異なる要因で病態を形成していることが示唆された。そのため、解析症例数を38症例に増やし、HCM-MVO全エクソーム解析を行い、MVO-HCM家族例の全エクソーム解析結果と比較を行った。その結果、原因遺伝子と考えうるいくつかの候補遺伝子が同定された。今後は家系解析を含め、原因遺伝子の絞り込み、機能解析を行うこととする。 (2)HCMは心臓突然死の代表疾患である。若年発症HCMで、蘇生成功症例に対し、全エクソーム解析、並びに家系解析を行うことで、新規病的バリアントを同定し、報告を行った。(DOI:10.1038/s41439-024-00272-1) (3)前年度、拡張型心筋症の原因遺伝子であるRBM20のホットスポットに病的バリアントが同定された家系において家系解析を行い、同病的バリアントで拡張相HCMの表現型を呈する家系員の報告を行っている。同家系解析において、全エクソーム解析を行うことで、表現型の違いに関与する遺伝子の検討を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
HCMハイリスク群の症例登録、網羅的遺伝子解析に関しては概ね順調に進めることができている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究実績の概要に記載した(1),(2)に関して行った、網羅的遺伝子解析結果からHCMハイリスク群に関与する疾患関連遺伝子の絞り込みを行い、疾患との関連性を機能解析を行うことで検討を行う。
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Causes of Carryover |
解析に使用する試薬代変動のため次年度使用が生じた。引き続き行う予定である遺伝子解析の試薬代として使用予定である。
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