2022 Fiscal Year Research-status Report
Elucidation of the pathogenesis of pulmonary fibrosis and development of novel treatment based on cold-inducible RNA-binding protein
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21K08176
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
穗積 宏尚 浜松医科大学, 医学部, 特任助教 (40771457)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
須田 隆文 浜松医科大学, 医学部, 教授 (30291397)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 特発性肺線維症 / 低温誘導性RNA結合タンパク / ブレオマイシン / CIRBP |
Outline of Annual Research Achievements |
特発性肺線維症(IPF)は、極めて予後不良な原因不明の間質性肺疾患である。我々はIPF患者の臨床検体からプロテオーム解析技術を駆使して低温誘導性RNA結合タンパク(CIRBP)を同定し、この分子がIPF患者の血液や肺組織で高発現し、呼吸機能の悪化や予後不良と有意に関連することを発見した。本研究では、ブレオマイシン(BLM)肺線維症モデルマウスおよび線維芽細胞培養モデルを用いて、CIRBPの肺線維症形成における役割や肺線維芽細胞の機能への影響を明らかにする。そして、CIRBPの制御が線維化を抑制するかどうかを検討する。 今年度は、1)BLMモデルを用いて野生型およびCIRBP欠損マウスを比較した。CIRBP欠損マウスでは野生型マウスと比較して、有意に生存率が高く、体重減少率が低かった。また、BLM投与後22日目に肺組織等を採取したところ、欠損マウスの方が有意にハイドロキシプロリン量が低値で、COL1A1発現量も低かった。2)BLMモデルを用いて野生型マウスにCIRBP由来ペプチド(C23)もしくはプラセボを投与する比較実験を行った。C23投与群はプラセボ群と比較して、有意に生存率が高く、体重減少率が低かった。また、肺組織の評価では投与群の方が有意にハイドロキシプロリン量が低値で、COL1A1発現量も低かった。現在は、マウス肺から得た線維芽細胞を用いて、CIRBPの機能の解析を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症の拡大により、臨床業務との両立が難しく、実験計画に遅れが生じたため。
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Strategy for Future Research Activity |
<計画1> 野生型マウスから単離した肺線維芽細胞とCIRBP欠損マウスから単離した肺線維芽細胞の増殖能や筋線維芽細胞への分化能、コラーゲン産生能を比較する。 <計画2> 野生型マウスから単離した肺線維芽細胞にCIRBPリコンビナント蛋白の添加、あるいはCIRBPノックダウンを行い、CIRBPの肺線維芽細胞の増殖能や筋線維芽細胞への分化、コラーゲン産生への影響を評価する。
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Research Products
(17 results)