2022 Fiscal Year Research-status Report
肺癌免疫チェックポイント阻害薬併用療法のバイオマーカー研究
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21K08177
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
長谷 哲成 名古屋大学, 医学部附属病院, 助教 (30621635)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 光夫 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 教授 (70467281)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 肺がん / バイオマーカー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では、肺癌治療において現在主流となっている殺細胞性抗がん剤と免疫チェックポイント阻害薬併用療法におけるバイオマーカー探索を目的として、本研究では研究代表者らがこれまでに同定した各種バイオマーカーを殺細胞性抗がん剤+免疫チェックポイント阻害薬併用療法症例に適用し、さらに新たなバイオマーカーを探求し、その効果予測精度を検証する。この様な検討から免疫チェックポイント阻害薬を含んだ肺癌治療の個別化医療の確立を目指している。 これまでに、名古屋大学医学部附属病院で承認されている、「肺がんの免疫チェックポイント阻害薬の効果予測に関する研究」にもとづき、当院受診患者のうち、免疫チェックポイント阻害薬の投与を受けた患者検体の解析を実施した。また、殺細胞性抗がん剤のバイオマーカーの社会実装を目的として、バイオマーカーの測定系の確立を目指した。前者に関しては、患者検体の解析を行い、腫瘍縮小効果を指標とした解析を行い複数の候補バイオマーカーの同定にいたった。このバイオマーカーに基づき無増悪生存期間、および全生存期間について解析したところ、統計学的に有意な結果となった。 本年度は、新規にアッセイ系を立ち上げ、標準物質を用いてそのアッセイ系が上手く解析可能であることを確認した。また、その他のバイオマーカーに対しても同様にアッセイ系を構築し、臨床的な指標を用いてカットオフ値を設定する。さらに今後多数の症例を対象に解析を行い、臨床的な有益性を検証する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和4年度には、バイオマーカーのアッセイ系を確立することが目的であったため
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Strategy for Future Research Activity |
新規に立ち上げたアッセイ系を用いて患者検体の解析を進める。これらにより、これまで同定したバイオマーカー候補の測定を行う。構築したアッセイ系で殺細胞性抗がん剤+免疫チェックポイント阻害薬併用療法症例に適用し、その効果予測精度を検証する。この様な検討から免疫チェックポイント阻害薬を含んだ肺癌治療の個別化医療の確立を目指している。
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Causes of Carryover |
当初、令和4年度計画では、免疫チェックポイント阻害薬の効果予測の解明を行うにあたり、組織検体の解析をおこなう予定であった。しかし、研究過程で、他のバイオマーカーの研究の進捗がよく、そちらの解析を推進した。次年度以降、この解析を行う予定である。
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