2021 Fiscal Year Research-status Report
尿細管吸収上皮細胞における膜動態制御因子の機能解析
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21K08241
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Research Institution | Nigata University of Phermacy and Applied Life Sciences |
Principal Investigator |
川村 暢幸 新潟薬科大学, 薬学部, 准教授 (30411086)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 尿細管吸収上皮細胞 / エンドサイトーシス / Rabタンパク質 / VPSタンパク質 / 細胞内膜動態 |
Outline of Annual Research Achievements |
腎臓尿細管は、ボーマン嚢で生成された原尿から糖・タンパク質・イオン等を再吸収している。この過程には直接的・間接的にエンドサイトーシス・エキソサイトーシス経路が重要な役割を担っていることが知られている。本研究では尿細管吸収上皮細胞の膜動態の解析を、Rabタンパク質 やVPSタンパク質 などの膜動態制御タンパク質に着目して行う。尿細管吸収上皮細胞においても、これら因子が細胞内膜動態制御に重要な役割を担っていると考えられ、本研究により未解明であった尿細管吸収上皮細胞におけるエンドサイトーシス制御機構について明らかにできると考えている。 令和3年度は、研究代表者の所属機関異動により、研究計画に大幅な変更を迫られ、また、実験環境の準備が思うように進まず(所属機関側理由)、研究計画の再構築と情報収集に時間を費やさざるを得ない状況となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
令和3年度は、研究代表者が所属機関を異動した。それに伴い、解析に使用予定であった遺伝子ターゲティングマウスを使用することが不可能になったため研究計画に大幅な変更が生じた。また、コロナ渦の影響で実験設備の運搬に大幅な遅延が生じたり、新しい所属機関において実験施設の準備がなされず、実験を行うことがほぼ不可能であった。本年度は、研究計画の再構築と情報収集のみを行ったが、大幅に遅延したことは否めない。
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Strategy for Future Research Activity |
予定していた遺伝子改変マウスの使用が不可能となったため、改めて、①マウス正常個体の腎臓組織を用いたRabタンパク質、VPSタンパク質等の細胞内膜動態因子の挙動を可視化すること。②あらたに、腎臓尿細管の培養細胞系のオルガノイドを樹立し、この細胞培養系にたいして、遺伝子ターゲティングの手法を用いて、Rabタンパク質、VPSタンパク質等の細胞内膜動態因子の機能解析を行う系の立ち上げ。2点について重点的に取り組む。
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Causes of Carryover |
令和3年度は、実質的にwet実験ができなかったため繰越金が多額に生じた。令和4年度、所属機関の実験室の整備を待ち、設備・試薬を整えていくために繰り越して助成金を使用する。
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