2021 Fiscal Year Research-status Report
近位尿細管におけるmTORC2の生理的な意義の解明
Project/Area Number |
21K08248
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中村 元信 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (40459524)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀田 晶子 東京大学, 医学部附属病院, 届出診療員 (20534895)
佐藤 信彦 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (80572552)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 近位尿細管 / mTOR / SGLT2 |
Outline of Annual Research Achievements |
最近、近位尿細管のインスリンによる糖新生制御と酸塩基輸送依存的なナトリウム輸送にmTOC2が強く関与していることを報告した。そのため、mTORC2が糖尿病性腎症において、どのような意義があるかを検証した。 最初に、糖尿病性腎症モデルラットの作製を行うこととした。6週齢のWistar ratの片腎摘を行い、アルドステロンおよびアンジオテンシンIIを持続投与したところ、腎障害は乏しく、糖代謝異常も殆ど起こらなかった。次に、高塩分食を負荷したうえで、検討したところ、腎障害の傾向が認められた。そこで、OLETF ratを用いて、同様の検証をおこなったところ、進行した糖尿病性腎症を呈していた。 これらのラットにSGLT2阻害剤を投与したところ、病理所見の改善などを認めた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染の拡大に伴い、動物実験の停止などの影響が出ている。そのため、mTOR活性やex-vivoの検討が遅れている。
|
Strategy for Future Research Activity |
ex-vivoによるmTORC2抑制効果とナトリウム輸送を検証する。さらに、in-vivoにおけるmTORC2抑制薬の開発などにも着手予定である
|
Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の蔓延により,一時大学の活動制限レベルが高度となり,構内への立ち入りが制限されたため,動物実験を中心とした実験計画に遅れが生じた。次年度において,予定していた実験を含め,可能な限り進捗させる予定である。
|