2021 Fiscal Year Research-status Report
Elucidation of intra-ciliary signals that control the onset of nephronophthisis
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21K08259
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
中島 由郎 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (30455430)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ネフロン癆 / 一次線毛 / ANKS6 / リン酸化 / 嚢胞腎 |
Outline of Annual Research Achievements |
ネフロン癆の責任遺伝子産物(NPHP)は、主に細胞内小器官である一次線毛に局在し、一次線毛の欠失や構造・機能異常は腎臓のみならず、多くの組織・器官に異常をもたらす。しかし、一次線毛内でのシグナル伝達と、細胞増殖、細胞極性、細胞分化などへの関与に資する分子機構には未解明な点が多い。最近、研究代表者はNPHPの一種であるANKS6(NPHP16) のリン酸化がネフロン癆モデルマウスの腎臓での阻害されていることを報告した。ネフロン癆発症機序の解明を目的としてANKS6 のリン酸化の意義を明らかにするために、リン酸化されているANKS6のアミノ酸残基を同定することを試みた。 具体的な方法としては、樹立済みの野型マウス近位尿細管上由来の培養細胞に対して、CRISPR/Cas9 システムを利用してANKS6遺伝子のN末端にPAタグを読み枠が合うようにデザインし、ゲノム編集を行なった。作製したPAタグ付加ANKS6 安定発現細胞株から、タグに対する抗体で免疫沈降を行い、溶出液をSDS-PAGEで分離し、ゲルを銀染色した。その結果、分子量からANKS6と推測されるバンドが銀線色によって検出されたため、その部位のゲルを切り出し、理化学研究所に質量分析を依頼した。理化学研究所による質量分析の結果、ゲルにはANKS6が含まれており、かつANKS6の732番目のセリンがリン酸化されたペプチドが検出された。よってANKS6の732番目のセリンをリン酸化部位として同定した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
一年目の研究計画は、ネフロン癆責任遺伝子産物ANKS6のリン酸化部位を決定することであった。計画通りにPAタグを付加したANKS6安定発現細胞株を樹立することができ、かつタグ抗体を用いた免疫沈降法によってPAタグが付加されたANKS6を濃縮することに成功した。質量分析は理化学研究所に委託し、計画通りにANKS6のリン酸化部位の同定に成功した。
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Strategy for Future Research Activity |
一年目に研究計画通りにネフロン癆責任遺伝子産物ANKS6のリン酸化部位を決定することができた。二年目以降では今回、明らかにしたANKS6 のリン酸化部位がマウスの嚢胞腎発症に必要かつ十分なリン酸化異常部位(アミノ酸残基)であるかを個体レベルで検証していく。
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Causes of Carryover |
前倒し請求を行なったが、前倒し金額が10万円単位であったため、次年度に消費できなかった少額を持ち越すこととなった。持ち越す金額は少額なため分子生物学実験の消耗品購入に充てることとした。
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Research Products
(2 results)