2023 Fiscal Year Research-status Report
皮膚2型自然リンパ球がアトピー性皮膚炎に与える影響の研究
Project/Area Number |
21K08337
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
今井 康友 兵庫医科大学, 医学部, 非常勤講師 (10529514)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金澤 伸雄 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (90343227)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ILC2 |
Outline of Annual Research Achievements |
インターロイキン33(IL-33)は2型サイトカイン産生を促す炎症性サイトカインである。上皮系組織でIL-33を過剰に産生する遺伝子改変マウス(IL33Tg)は2型自然 リンパ球(ILC2)依存性にアトピー性皮膚炎(AD)ならびにアトピー性角結膜炎(AKC)を自然発症する。また、ヒトのILC2はIL-4依存性に活性化するため、IL-4阻害剤であるデュピルマブでADの治療を行うとILC2が減ることや、末梢血液中にILC2が多い患者においてデュピルマブの有効性が高い(ハイレスポンダー)ことが判明した。しかし、薬剤効果判定にフローサイトメーターでILC2を測定するのは現実的ではなく、血清でILC2関連物質を検索するアプローチも必要である。 そこで、デュピルマブを投与したAD患者の血清を用いて、血清メタボロミクス解析を実施した。ILC2が末梢血中に高かった群では10種類の代謝物に有意な差が見られた。これらは、リボース、乳酸、アラニン、シュウ酸、グリセリン酸、フマル酸、ノナン酸、キシロース、オルニチン、ソルビトールであった。薬剤の効果予測に有用な特定の代謝物としては、リボースとノナン酸があった。血清を検体としたアプローチによって今後ILC2と相関性の良いバイオマーカーが発見される可能性がある。
なお、上記の内容の一部は下記の論文に掲載した。 Miyamoto S, Imai Y, Matsutani M, Nagai M, Yamanishi K, Kanazawa N, Nishiumi S, "Exploration of Metabolite Biomarkers to Predict the Efficacy of Dupilumab Treatment for Atopic Dermatitis", Disease Markers, vol. 2023, Article ID 9013756, 8 pages, 2023. https://doi.org/10.1155/2023/9013756
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題そのものの進捗について、おおむね順調に進展しており、実際に、今までの研究成果について下記論文にて皮膚2型自然リンパ球(ILC2)がアトピー性皮膚炎などの皮膚炎に与える影響について、インパクトファクターの高い雑誌に掲載することができた。
論文業績: Imai Y. ILC2s in skin disorders, Allergol Int, 72(2),201-206,2023. https://doi.org/10.1016/j.alit.2023.01.002
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Strategy for Future Research Activity |
当初の研究計画書に記載していた内容は概ね明らかにできたが、2型サイトカインを産生している活性化ILC2に特異的な分子で臨床応用できそうなバイオマーカーについては、候補が複数あり結論を決めかねている状態であり、種々の網羅的解析で得られたデータの解析を引き続き行う。
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Causes of Carryover |
共同研究していた大学院生の妊娠出産のため
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Research Products
(2 results)