2022 Fiscal Year Research-status Report
難治性皮膚潰瘍におけるCD271陽性幹細胞の病態解明と革新的治療法の開発
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21K08360
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
岩田 洋平 藤田医科大学, 医学部, 准教授 (60437861)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | CD271 |
Outline of Annual Research Achievements |
今回の研究は、CD271ノックアウトマウスを用いた創傷治癒モデルの実施と解析である。そのため、2022年度は、昨年度に受精卵から個体化したCD271ノックアウトマウスの繁殖を行った。当初、個体化したノックアウトマウス同士のペアで繁殖を試みたが、十分な数のマウスが出生・発育せず繁殖が出来なかった。そのため、解決策として、ホモ変異のCD271ノックアウトマウスと野生型マウスをペアリングして、ヘテロ変異型のCD271ノックアウトマウスを作成することで繁殖を試みる事とした。野生型とホモ変異マウスのペアリングでは、無事にマウスが出生・発育し繁殖に成功した。出生したマウスの尾よりDNAを採取しPCR法を用いてジェノタイピングを行い、出生マウスがヘテロ変異であることを確認後、ヘテロ変異のマウス同士でペアリングした。ヘテロ変異マウス同士のペアからは、野生型マウス、ヘテロ変異を有するCD271ノックアウトマウス、ホモ変異を有するCD271ノックアウトマウスが出生する可能性があるため、出生したマウスを4週齢の時点で全てジェノタイピングし、スクリーニングを行った。スクリーニングにて、ホモ変異を有するCD271ノックアウトマウスが出生し成育していることが確認された。ホモ変異を有するCD271ノックアウトマウスが生殖可能な週齢まで成育させ、複数の繁殖ペアを作成した。現在ホモ変異を有するCD271ノックアウトマウスの繁殖ペアより出生したマウスの発育を進行中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
CD271ノックアウトマウスの繁殖に際して、受精卵から個体化した繁殖ペアを作成したが、親マウスが出生したマウスを養育せず、繁殖が上手くいかなかった。 子マウスは出生はしているので、胎生致死ではなく受精卵から個体化したマウスの個別の問題と考え、野生型マウスとのヘテロ変異マウス作成を経てホモ変異を有するノックアウトマウスの繁殖という方法に切り替える必要があり、研究進捗が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
ヘテロ変異のCD271ノックアウトマウスから作成したホモ変異CD271ノックアウトマウスは、出生した子マウスを養育しているため、マウス繁殖の問題は概ね解決したため、次年度は、創傷治癒モデルを実施可能な状態となっている。 ヘテロ変異型のマウスも作成したため、野生型、ヘテロ変異型、ホモ変異型で創傷治癒モデルを検討予定である。
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Causes of Carryover |
2022年度は、実施予定であったマウス実験を行うことが出来なかったため、2023年度にマウス実験で用いる研究費用を使用予定である。 マウス組織の免疫染色に用いる各種抗体やrealtime RT-PCRに用いるプライマーなどの試薬に使用予定である。
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