2023 Fiscal Year Annual Research Report
Molecular basis of MDS pathogenesis and construction of novel MDS prognostic model
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21K08366
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大島 基彦 東京大学, 医科学研究所, 講師 (70506287)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | MDS / 骨髄異形成症候群 / ATAC-seq |
Outline of Annual Research Achievements |
MDS CD34+CD48±幹細胞分画を用いたATAC-seqの解析から、MDSにおけるクロマチン状態変化の多くは、正常な血球分化と関わりがあることが示された。そこでより詳細に検討するため、正常検体のCD34+CD48±幹細胞分画を、更にHSC、MPP、MLP、GMP、MEP、CLPに分けてATAC-seqを行い、正常な血球分化における詳細な転写因子ネットワーク制御プロファイルを構築して、MDSにおける転写因子ネットワーク異常と比較検討した。その結果MDS幹細胞分画では、HSC特異的に開くAP1及びHSC/MLPで開くHoxファミリー転写因子モチーフが閉じている一方で、GMP分化に特異的なCEBPが分化に先行して開いていることが明らかになった。一方でMDS前駆細胞分画では、CLP分化に関わる多くの転写因子モチーフが閉じていることが明らかになった。更にMEP分化に関わるKLFモチーフはMDS幹・前駆細胞どちらにおいても正常と比較して開いていることが示された。そこでATACピークシグナルを用いて正常幹細胞から前駆細胞への分化程度を0-1スケールで表すprogenitorスコアを定義し、MDS幹細胞のスコアを計算したところ、予後予測スコアIPSS-Mと有意に正の相関を示しており、更にMDS幹・前駆細胞におけるprogenitorスコアの差分を基準にMDSを二群に分けたところ、両者で生存期間に顕著な差が認められた。 またMDS幹・前駆細胞両方における変動転写モチーフのスコアを用いてMDS検体のクラスタリングを行ったところ、転写因子ネットワーク変化により特徴的なサブグループに分かれることを明らかにした。これらの特徴的な変化は、同時に行った遺伝子発現解析では明確には示されず、ATAC-seqを用いた本研究により始めて明らかになった独自の知見であると言える。
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[Journal Article] UTX inactivation in germinal center B cells promotes the development of multiple myeloma with extramedullary disease2023
Author(s)
Rizq O, Mimura N, Oshima M, Momose S, Takayama N, Itokawa N, Koide S, Shibamiya A, Miyamoto-Nagai Y, Rizk M, Nakajima-Takagi Y, Aoyama K, Wang C, Saraya A, Ito R, Seimiya M, Watanabe M, Yamasaki S, Shibata T, Yamaguchi K, Furukawa Y, Chiba T, Sakaida E, Nakaseko C, Tamaru JI, Tai YT, Anderson KC, Honda H, Iwama A.
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Journal Title
Leukemia
Volume: 37
Pages: 1895~1907
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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