2021 Fiscal Year Research-status Report
多機能性T細胞を標的とした免疫学的寛解治療法の確立
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21K08443
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
前田 伸治 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 講師 (80381854)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 大哉 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (50775715)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 多機能性T細胞 / NOGマウス / IL-2 |
Outline of Annual Research Achievements |
R3年度、NOGマウスの多機能性T細胞(PFC-T cells)の実験では、NOGマウスにヒト末梢血を移入し、day7にIL-2/IL-2抗体複合体を腹腔内注射し、さらにCTLA4-Igを持続投与させることで、ヒトT細胞が多機能性T細胞に分化する(PFC-T cells in vivo model)。我々が確立したヒトPFC-T cells in vivo modelを利用して、この脾臓からヒトT細胞を採取(hNOG-PFC-Tcells)し、以後の解析にもちいるため凍結保存した。また、比較コントロールとして、MHC発現を抑制したΔMHC-NOGマウスを用いて、同様に(ヒト末梢血を移入し、day7にIL-2/IL-2抗体複合体を腹腔内注射し、さらにCTLA4-Igを持続投与)行い、脾臓からヒトT細胞を採取、凍結保存した。 ヒトリウマチ性疾患におけるPFCーT cellsの解析の研究では、関節リウマチ初診の末梢血、SLE初診の末梢血、および健常人の末梢血のMass cytometryによる高次元データを解析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ΔMHC- NOGマウスの導入に時間がかかったが、その分、患者末梢血を用いた解析を行い、研究をすすめている。
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Strategy for Future Research Activity |
● 研究A; PFC-T cellsを人為的に不活化する方法(ヒト化マウスを用いて) [研究代表者] R4年度は、 我々が確立したヒトPFC-T cells in vivo modelの脾臓からヒトT細胞を採取(hNOG-PFC-Tcells)し再度NOGマウスに養子移入(2nd移入モデル)する。2回目の移入後、1)未介入(control)、2)ヒトTregの同時移入、3) CTLA-4 Ig介入の三群で経過を観 察し、day14でマウスを解剖する。マウスの血清、脾臓細胞のヒトT細胞(2nd hNOG-PFC-Tcell)、各臓器の病理(肺、肝臓、腎臓、筋、心臓な ど)を採取を行う予定である。 ● ヒトリウマチ性疾患におけるPFC-T cellsの重要性を明らかにする[研究分担者 橋本氏と、研究代表者にて] <R4年度> 研究代表者と研究分担者にて> R3年度に解析している、初診関節リウマチ(RA)患者末梢血のT細胞(CD3+)25次元のCyTOF データ(RA 患者 33検体、健常人17検体)およびSLE初診患者解析データを、同条件で抗体処理したhNOG-PFC-TcellsのCyTOFデータと結合し、次元削減(tSNE法)と機械学習によるクラスタリン グを行う予定である。RA患者末梢血に存在するhNOG-PFC-Tcellsと同じエリア内のクラスターで、RA患者で健常人より有意に多いものを同定し(PFC-T clus ter)、その細胞表面パターンを決定する。
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Causes of Carryover |
実験のコントロールにΔMHCーNOGマウスを用いるが、その動物実験申請、遺伝子組み換え申請に時間がかかり、マウスの導入が遅れた。次年度使用額を用いて、R3年度に予定していたヒトPFC-T cells in vivo modelからのSecond transfer実験を行うため、マウス購入費、サイトカインや抗体(IL-2サイトカイン、IL-2抗体)などに使用する予定である。
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