2021 Fiscal Year Research-status Report
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21K08454
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
木村 直樹 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 寄附講座講師 (00736184)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 測定感度以下 / TREC / KREC |
Outline of Annual Research Achievements |
研究実施にあたり倫理審査申請を行い、検体の収集を開始した。現時点で測定まで完了したのは8検体のみであるが、その結果、成人膠原病症例の濾紙血検体でのTREC値が感度以下となることが多い傾向を掴んだ。その原因として加齢と検体用量不足が考えられた。全血検体での測定も今後予定しており、それにより用量不足の問題は解決されることが期待される。また、KREC値と末梢血CD19陽性細胞数は相関する傾向が見られた。まだ少数例での評価であり、確定的な結論を導くには、検体数をさらに大幅に増やす必要がある。 インハウスでのTREC、KREC測定は他の研究室において開発中の方法を用いており、現在も改良を加えているところである。現時点では90検体以上集まってから測定できる状態だが、今後は8検体ごとの測定が可能となるため、測定が加速するものと期待される。 成人膠原病症例の治療前の検体数が増えれば、年齢や疾患によりTREC値、KREC値に違いがあるのかどうかが明らかになる可能性があるが、有意差があるかどうか判定できるだけの検体数がどれくらいなのか、健常人検体がどれくらい必要となるかがまだ未知数である。 また今後は免疫抑制療法開始後の検体も収集、測定され、治療によりTREC値、KREC値が変化するのか、変化する場合、治療内容による差異はあるのか、感染症発症の予測因子となり得るのかといったことが明らかとなることが期待される。免疫抑制療法の方が、加齢や疾患よりインパクトが大きい可能性があり、また同一症例での治療前後の比較が可能であるため、より少ない検体数で有意差を評価できる可能性がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
倫理審査申請準備に時間を要した。同意取得と検体収集を行う作業も新型コロナウイルス診療などのために滞った。インハウスでのTREC、KREC測定も開発途上にある技術であり、測定を加速するための改良を行っているところである。
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Strategy for Future Research Activity |
検体収集のための人員が確保できたため、今後は加速するものと考える。また測定担当者とも協議を行い効率的に進められるよう調整を行う。
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Causes of Carryover |
倫理審査申請やCOVID-19関連診療により、実験開始、実験遂行に時間を要したため、当初計画からの遅れによって使用額が生じている。今後は実験遂行の加速が期待されるため、当初計画に追いつくよう進める。
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