2023 Fiscal Year Annual Research Report
自己炎症性疾患関連遺伝子SH3BP2およびKIF7の炎症惹起メカニズムの解明
Project/Area Number |
21K08484
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
向井 知之 川崎医科大学, 医学部, 教授 (00454421)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 聡士 広島大学, 病院(医), 研究員 (30367388)
守田 吉孝 川崎医科大学, 医学部, 教授 (50346441)
井田 弘明 久留米大学, 医学部, 教授 (60363496) [Withdrawn]
浅野 澄恵 川崎医科大学, 医学部, 講師 (80816497)
坂本 祐真 川崎医科大学, 医学部, 助教 (90865817)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 自己炎症性疾患 / SH3BP2 / Cherubism / KIF7 / TNFRSF1A / TNF受容体関連周期性症候群 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究期間中に、自己炎症性疾患に着目し、SH3BP2変異によるCherubism、KIF7変異による炎症性疾患、TNFRSF1A変異によるTNF受容体関連周期性症候群(TRAPS)の解析を行った。 Cherubismにおける炎症性病変に対するチロシンキナーゼ阻害薬Imatinibの有用性を検証するため、Cherubismモデルマウス(Sh3bp2 P416R変異マウス)を用いてImatinibの効果を評価した。Imatinibは初代培養細胞実験において骨髄由来マクロファージからの破骨細胞分化を濃度依存的に抑制した。しかしながら、Cherubismモデルマウスに対するImatinibの腹腔投与は炎症・骨量減少に対して共に限定的な効果のみであった。それらの研究成果は、Oral Biology 2021(DOI: 10.1111/odi.14073)として報告した。 自己炎症性疾患患者で同定したKIF7変異の炎症における役割を解析するため、KIF7変異マウスを作製し、その解析を行った。KIF7変異マウスは通常飼育下では炎症の表現型は無く、正常に成長した。初代培養マクロファージ、胎児由来線維芽細胞を用いてLPS等で刺激を行ったが、炎症反応に明らかな差は認めなかった。引き続き、KIF7がどのように炎症に関与するか解析を進めていく。 TRAPSの病態解析のため、Tnfrsf1a遺伝子にT79MまたG87Vの変異を有する2系統のTRAPS変異マウスを作成した。TRAPS変異によりTNFに対する反応性が低下することが分かった。これまでの研究成果をFrontiers in Immunology 2022(DOI:10.3389/fimmu.2022.926175)として報告した。
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