2022 Fiscal Year Research-status Report
全身型若年性特発性関節炎におけるプロテアソームの役割の解明
Project/Area Number |
21K08485
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
井上 祐三朗 千葉大学, 大学院医学研究院, 特任講師 (00456063)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 全身型若年性特発性関節炎 / プロテアソーム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、新たな全身型若年性特発性関節炎(sJIA)の疾患活動性マーカーの確立と病態解明を目的として、sJIA患者における血清プロテアソーム量・活性の解析と、プロテアソーム制御がsJIA患者由来の細胞機能変化に与える影響の解析を行う。 血清プロテアソーム量・活性が、sJIAの疾患活動性と関連し、臨床的に有用なバイオマーカーとなるかを検討するために、研究代表者が運営に携わっている日本小児リウマチ学会の症例集積研究「PRICURE」参加施設に依頼し、血清サンプルを継続的に収集している。これまで、保存血清および新規発症から集積する血清を合わせ、30症例から、①MAS合併活動期、②MAS非合併活動期、③非活動期の病期の血清を収集した。また、対照として、健康小児14例からも、血清を収集している。さらに追加の臨床検体の収集を試みているが、2021年度に引き続き2022年度においても、COVID-19流行の影響のため、sJIAを含めた熱性疾患が少なく、解析に必要な症例数には達していない。 これらのサンプルの、血清20Sプロテアソーム量と20Sプロテアソーム活性の測定に加えて、既知の疾患関連マーカーである血清中のIL-6,IL-18などの炎症性サイトカインを測定し、関連を検討する予定である。 また、これまで行った、他の自己免疫・自己炎症性疾患のプロテオーム解析において、sJIAと同様にプロテアソーム発現が亢進している疾患においても、同様の検討を行う予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
COVID-19流行のため、本研究以外の業務の業務量の増加・実験補助者の勤務困難などがあり、予定通りの研究ができなかった。 また、本研究ではsJIAやその対象となる川崎病から血清を採取するが、COVID-19流行の影響のため、sJIAを含めた熱性疾患が少なく、サンプル採取が予定よりも遅れている。
|
Strategy for Future Research Activity |
sJIAの病態に関連する細胞を、sJIA患者および対照から採取し、プロテアソーム発現および活性を評価する。また、プロテアソーム阻害薬などによる抑制実験を行い、細胞機能の変化を検討する予定である。 また、これまで行った、他の自己免疫・自己炎症性疾患のプロテオーム解析において、sJIAと同様にプロテアソーム発現が亢進している疾患においても、同様の検討を行う予定である。
|
Causes of Carryover |
COVID-19流行により,研究が予定通り進まなかった。 2023年度は、繰り越し分と合わせて使用し、研究のスピードを加速する予定である。
|