2021 Fiscal Year Research-status Report
細胞内シグナル伝達阻害薬が内分泌療法耐性乳癌の治療感受性を回復させる機序の解明
Project/Area Number |
21K08599
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
徳田 恵美 福島県立医科大学, 医学部, 講師 (70621960)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 内分泌耐性 / PI3K阻害薬 / ER発現メカニズム |
Outline of Annual Research Achievements |
ER発現に薬剤が関与するかについての研究を行うために、まず我々が樹立した各種内分泌療法耐性乳癌細胞株に、PI3K阻害薬、機序の異なる分子標的治療薬であるCDK4/6阻害薬などの分子標的治療薬などを長期投与し耐性細胞株を樹立した。それら耐性細胞株のERの変化について確認したところ、CDK4/6阻害薬添加によりERの発現に変化を認められなかったが、アロマターゼ阻害薬耐性を模倣したエストロゲン枯渇耐性細胞にPI3K阻害薬を投与したところ、ERの発現を認めた細胞株が認められた。ERの再発現を認める細胞と認めない細胞のmRNA発現の比較を行うために、網羅的マイクロアレイ解析を行っているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究計画の時点での予定していた計画よりも、細胞培養が思うようにいかなかったこと、2022年3月の福島県沖地震で実験機器に不調をきたし実験が継続できない期間があったことなど理由で、全体的に進捗が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、PI3K阻害薬をはじめとするER発現を変化させうる薬剤の添加が、遺伝子の発現調節であるエピゲノム制御と関連している可能性ついて検討するために、ERの蛋白発現に関わるエピジェノミックな変化をクロマチン免疫沈降法、ジェノミックな変化をDNAメチル化解析法で検討する予定である。
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Causes of Carryover |
研究成果を海外学会に発表するため、また海外の研究施設とディスカッションを行うための旅費などを計上していたが、コロナ渦のため使うことができなかった。また進捗が遅く、マイクロアレイ解析のツールの購入が遅れていることが理由である。 今後実験を可及的急ぎ進めていくことで、計上した予算を使用する予定である。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Everolimus+Exemestane療法後に腫瘍崩壊症候群をきたした進行乳癌の一例2021
Author(s)
竹村 真生子, 岡崎 護, 羽成 直行, 徳田 恵美, 田辺 真彦, 林 嗣博, 水谷 知央, 林 孝朗, 中村 優飛, 根本 悠里, 佐久間 芽衣, 叶多 諒, 萩尾 浩太郎, 絹田 俊爾, 山口 佳子, 輿石 直樹
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Journal Title
福島医学雑誌
Volume: 21
Pages: 35-40
Peer Reviewed
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