2022 Fiscal Year Research-status Report
血中ctDNAを用いた小児甲状腺癌再発マーカーの開発
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21K08600
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
鈴木 眞一 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (70235951)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩舘 学 福島県立医科大学, 医学部, 講師 (00381393)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | DNA抽出 / PCR / デジタルPCR / cーDNA / BRAF変異 / 甲状腺癌 / 再発 |
Outline of Annual Research Achievements |
小児甲状腺癌および成人甲状腺癌の最初のマーカーとして末梢血のcirculating tumor DNAによるBRAF変異を測定することにより甲状腺癌早期再発のマーカーとしての有用性を模索した研究である。成人および小児の甲状腺癌の約70%はBRAFV600Eの変異であり、これを末梢血中のcirculating tumor DNAから測定が可能になれば、早期再発のマーカーとしての有用性が高まる。 令和4年度は甲状腺癌再発患者の末梢血中のcDNAのプライマー設計と検体収集を予定していたが、両研究者の学内での移動で、実際の研究遂行に支障が生じ、やや遅れを見せている。しかし、基礎実験等として、DNAの抽出、デジタルPCRの実験は継続し最終年度に目的が達成できるように準備中である。本年度の成果としては甲状腺癌患者のBFAFV600E変異の検出に関し100例以上の症例で組織および細胞診から安定してできることを組織発現およびdirect sequence, デジタルPCR等で確認した。さらに細胞診LBC(液状検体)からのBRAF変異の検出も可能となった。しかし、再発巣が体表の穿刺可能な場所に限定されるので、末梢血でのcirculating tumor DNAでの検出が可能となればより早期の診断が可能となる。小児甲状腺癌では全摘でなく片葉切除が多く、全摘後の血液中のサイログロブリンでは再発のマーカーとはならず本検討が期待されるところである。今後も安定したDNA抽出技術とデジタルPCRなどの実験手法の教育と習熟に努め、BRAF転移陽性の乳頭癌患者の末梢血cDNA解析を行う本格実験開始に向けた準備ができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究責任者の退官による講座移動と研究協力者の移動等があり、一旦研究実施が遅れ、急ぎ体制を整えている
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Strategy for Future Research Activity |
研究協力者を追加し、最終年度で実験成果を挙げるべく準備中である。関連研究での成果のよる、研究手技や体制の構築ができ最終年度の実験完成に向け推進する。
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Causes of Carryover |
前述のように令和4年度は移動等で本格実験開始が遅延し、すべて令和5年度に集中して開始する予定である。
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