2023 Fiscal Year Annual Research Report
肛門括約筋障害に対する脱分化脂肪細胞由来のexosomeを用いた筋再生治療の検討
Project/Area Number |
21K08606
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
細川 崇 日本大学, 医学部, 助教 (50870094)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 太郎 日本大学, 医学部, 教授 (50366580)
金田 英秀 日本大学, 医学部, 助教 (30598967)
上原 秀一郎 日本大学, 医学部, 教授 (00448060)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 肛門括約筋 / 脱分化脂肪細胞 / exosome / 筋再生治療 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、前年度に行ったDFAT由来のexosomeが筋芽細胞分化誘導に与える影響についての検討に加え、exosomeの治療効果に限定せず、DFATから分泌される細胞外因子全ての有効性を評価した。 マウス由来の筋芽細胞であるC2C12細胞を培養し、dishに播種した後、DMEMによる培養群(Control群)とDFATを培養した上清を用いた群(DFAT condition medium群)、DFAT由来exosomeを添加したDMEM群、exosome を除去したDFAT condition medium群、さらに、細胞外因子の効果をより直接的に評価する目的で、cell insertを使用してDFATとC2C12を共培養する群を加えた、計5群で継続培養を行った。C2C12の培養は2-3日間実施し、培養後、細胞からRNAを抽出し、RT-PCRで筋分化マーカーである、MyoDおよびMyogeninの発現を評価した。DFAT condition medium群において、Control群に比し、2日目、3日目でMioDの発現が上昇傾向を認め、Myogeninで有意な発現上昇を認めた。DFAT由来exosome添加DMEM群においては、MioD、Myogeninともに発現が上昇傾向を認めたものの、有意差を認めるには至らなかった。また、前年度の研究で報告した肛門括約筋障害モデルラットを使用し、DFATおよびDFAT由来exosomeの有用性についても検討した。作製した肛門括約筋障害モデルラットに対し、DFATまたはDFAT由来exosomeを局所投与し、肛門内圧を時間経過と共に評価した。その結果、DFATを局所投与したラットの肛門内圧は、control群に比し、より早期に上昇することを確認した。しかしexosome群の肛門内圧に関しては、上昇している一定の傾向がみられなかった。
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