2022 Fiscal Year Research-status Report
NCYMによる分裂期制御機構とその神経芽腫発がんへの寄与の解明
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21K08610
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Research Institution | Chiba Cancer Center (Research Institute) |
Principal Investigator |
末永 雄介 千葉県がんセンター(研究所), 発がん研究グループ 発がん制御研究部, 研究員 (80581793)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安藤 清宏 地方独立行政法人埼玉県立病院機構埼玉県立がんセンター(臨床腫瘍研究所), 臨床腫瘍研究所, 副部長 (10455389)
筆宝 義隆 千葉県がんセンター(研究所), 発がん制御研究部, 研究所長 (30359632)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 神経芽腫 / MYCN / NCYM / ORFドミナンス |
Outline of Annual Research Achievements |
MYCN/NCYMゲノム領域における多くの転写因子結合サイトを同定してきた。CRISPR-dCAS9法により転写因子の結合を阻害したところ、OCT4の結合を阻害することでMYCN/NCYM増幅神経芽腫の細胞死が誘導されることが明らかになった。そこで、今後はOCT4結合を阻害するCRISPR-dCAS9をMYCN/NCYM増幅神経芽腫(CHP134およびIMR32)に導入し、細胞からRNAを抽出してRNA-seqにより発現変動する細胞内経路をGene ontology 解析により同定したところ、RNA proccesing, splicing, 細胞増殖関連遺伝子が有意に蓄積していた。また、ORFドミナンス(Suenaga et al., EMBO Rep. 2022)の高い転写産物がcoding, noncoding RNA共に低下しており、細胞内でMYCN/NCYMがORFドミナンスの高い転写産物の発現を維持することが示された。さらに、これらORFドミナンスの高い転写産物群は神経芽腫の不良な予後と有意に関連した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
MYCN/NCYMが制御する細胞内経路が同定でき、ORFドミナンス制御というグローバルな転写制御も発見できたため。また、本年度の研究内容は既に論文投稿の英文校正が完了しており、近日中に投稿の予定であるため。
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Strategy for Future Research Activity |
MYCN/NCYMがORFドミナンスのグローバルな転写制御をするメカニズムを明らかにするため、PRO-seqによりpol IIの変動を検出する。また、ORFドミナンス制御と分裂期における細胞死抑制の関係を生細胞解析システムにより解析する。
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Causes of Carryover |
共同研究での論文執筆に予想以上に時間がかかり、投稿のための英文校正費として次年度に持ち越すことにしたため。
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Research Products
(6 results)