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2021 Fiscal Year Research-status Report

涙液を用いた新しい乳癌早期診断法の確立

Research Project

Project/Area Number 21K08618
Research InstitutionKobe University

Principal Investigator

國久 智成  神戸大学, 医学部附属病院, 特命講師 (50839800)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 谷野 裕一  和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (50285392)
犬伏 祥子  神戸大学, 医学研究科, 特命講師 (60585959)
竹内 俊文  神戸大学, 工学研究科, 名誉教授 (70179612)
Project Period (FY) 2021-04-01 – 2024-03-31
Keywords乳癌 / 早期診断 / 涙 / リキッドバイオプシー / エクソソーム / 細胞外小胞
Outline of Annual Research Achievements

乳癌は女性のがんの中では一番罹患者数が多く、また他のがんに比べて比較的若くに発症することなどの特徴を持つ疾患である。一方乳癌は検診などによる早期発見によって、早期治療介入につながり、予後が改善することがわかっている。一般的に乳癌の早期発見のために、マンモグラフィを用いた検診が行われている。研究者らはマンモグラフィよりも簡便、低侵襲、高感度な検査方法を模索するうちに、涙液中に乳癌由来のマイクロRNAが含まれていることを発見した。次に涙液中の乳癌由来物質の中で、より特異性の高い物質として細胞外小胞に着目するようになった。リキッドバイオプシーの手法としてエクソソームなどの細胞外小胞を超高感度に検出する方法として竹内らの開発したTearExo法を用いることとし、共同研究として乳癌患者の涙液を測定し、その結果を報告した。TearExo法は、細胞外小胞の表面に発現しているタンパク質に対する抗体と蛍光レポーター分子を導入したナノ空孔をもつセンサチップを用いて、細胞外小胞を超高感度に自動分析する方法である。新たな乳癌早期診断法として、細胞外小胞を腫瘍マーカーとした超高感度で選択性の高い乳癌のリキッドバイオプシーを確立することを本研究の目的としている。
今後TearExo法の臨床応用に向けて、より多くの検体を用いた精度の検証が必要であると考える。そのため目標症例数を100例とし、涙液のサンプリングと計測を予定している。今年度は研究計画書を作成し、神戸大学の倫理委員会の承認を得ることができた。これまではTearExo法の測定は少数の検体で行ってきたが、今後は安定した基板の大量生産が必要となったので、そのシステム構築を行っている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

TearExo法で用いる基板、測定器の精度については過去の実験にて検証しているが、今後多くの検体を測定していくに際しては、基板を安定した精度で大量生産することが必要と判明した。現在基板の大量生産に向けてシステム構築中のため、患者サンプルの測定が予定より遅れている。

Strategy for Future Research Activity

TearExo法の有効性を確認するために、原発乳癌患者の術前、術後の涙液を採取する予定である。目標症例数は100例であるが、神戸大学及び国際がん医療・研究センターでは合計で年間約150例の原発乳癌患者の手術を行っており、実現可能な症例数と考える。
また涙液を用いたリキッドバイオプシーとして、他の検査と比較するために、涙液中のマイクロRNAの解析も行う予定である。

Causes of Carryover

TearExo法で用いる基板の大量生産に向け、システム構築中のため、今年度使用予定であった費用の残りは次年度以降に基板の費用として使用する予定である。

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Published: 2022-12-28  

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