2023 Fiscal Year Research-status Report
Regulation of innate immune response and induction donor specific immune tolerance by Ex-vivo pretreatment of islets with Mitomycin-C
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21K08624
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
佐藤 直哉 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (90622332)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
見城 明 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (40305355)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 膵島移植 / 免疫寛容 / 自然免疫 / 組織再生 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究実績1:ラット膵島を糖尿病マウスに移植する異種移植モデルを用いて、免疫抑制剤ラパマイシンの生着延長効果を検討した。移植7日前からラパマイシン1.0mg/mlを腹腔内投与して前処置とした。糖尿病マウスの腎被膜下に膵島を移植後にラパマイシンを7日間投与した。血糖の推移を観察したが、血糖値の正常化が得られなかった。考察として、投与したラパマイシン容量が多いことが考察された。2回の移植実験として、ラパマイシンの投与量の調整を行った。その結果、糖尿病マウスの血糖値効果が確認された。 研究実績2:ラット膵島細胞とマウスADSCの複合細胞シートを作成し、糖尿病マウスの肝表面の生着を確認した。移植したすべてのレシピエントで血糖の正常化を確認した。しかし、移植後14日以内に血糖の再上昇を確認し、腹腔内の自然免疫免疫(マクロファージ)による拒絶と考えられた。 研究実績3:異種移植のモデルとしてブタ膵島を用いた移植実験を予定した。ブタ膵臓からの膵島分離において、ドナーブタの栄養および臓器状態が不良であり、十分な膵島が得られなかったため、一旦移植実験が行えなかった。 研究実績4:ラット膵島細胞とマウスADSCの複合細胞シートの移植実験では、糖尿病Scidマウスを用いて、腹腔内移植と皮下移植の生着を比較した。また、移植膵島の個数をマージナルな条件に設定した。その結果、皮下移植では血糖正常化は個体によって差を認めたが、腹腔内移植群では全例で生着を確認した。従って、腹腔内移植の方が、生着に有利であると結論付けられた。肝表面に細胞シートを移植した群では、移植膵島が肝被膜を超えて類洞内に存在している像が得られ、ADSCを用いることで生着促進効果があることが考察された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
免疫抑制剤による免疫抑制効果が再現されなかったため、購入した試薬の適正濃度を検証する実験に労力を割くことなり、予定された移植実験を行うことが出来なかった。またブタを用いた膵島分離において、十分な膵島が得られなかったことで予定されていた膵島移植実験が行うことが出来なかった。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画書に沿って、移植実験を行う方針である。
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Causes of Carryover |
コロナ禍による研究遅延のため、次年度も研究を継続することとなった。
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