2023 Fiscal Year Annual Research Report
画像データ解析に基づく漏斗胸形態分類の構築と新規手術支援システムの開発
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21K08627
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
政井 恭兵 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (70778290)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 嵩弘 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (50868122)
西田 梨紗 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (60896661) [Withdrawn]
朝倉 啓介 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 教授 (90383786)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 漏斗胸 / 胸郭変形 / 新規手術支援システム / Nuss法 / CRN法 |
Outline of Annual Research Achievements |
漏斗胸は、胸郭が陥凹変形する先天性胸郭変形疾患である。その外科治療は、Pectus barで胸郭を矯正するNuss法が国内外で広く施行されている。申請者らは2014年に慶應義塾大学呼吸器外科で漏斗胸外来を立ち上げ、Nuss法を用いた漏斗胸治療を積極的に行ってきた。2022年は漏斗胸手術総数158件で本邦有数の漏斗胸施設となった。症例集積が進むにつれ漏斗胸陥凹形態は患者個々で大きく異なりその特徴を理解することが外科治療を行う上で極めて重要である。陥凹の程度に加え、陥凹の非対称性、年齢に伴う骨硬化の程度など多くの因子が漏斗胸手術を複雑化していることがわかった。 我々は臨床で用いるCT画像をもとに3D再構成し、漏斗胸郭形態の特徴を客観的に把握することで、現在までに広く行われている標準手術であるNuss法手術の問題点を明らかにすることができた。また、これを基にして、新規の治療法としてNuss法とRavich法の組み合わせた新規術式Combined Ravitch and Nuss Procedure(CRN法)を開発し臨床に応用することができるようになった。 2016年以降2021年までに58例のCRN法を施行し2023年CWIG(世界胸壁学会)でもその有用性・安全性を報告した。今後は更なる症例集積により治療適応についてより客観的な指標を開発し応用することを目指している。加えて漏斗胸の病型・表面形態を反映する指標としてメタバースを応用し、3D画像から構築された新規画像システムの術前シミュレーションとして有用性を検討している。
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