2023 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
21K08659
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
瓜田 泰久 筑波大学, 医学医療系, 講師 (90361352)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | 先天性横隔膜ヘルニア / 横紋筋 / 再生医療 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的の一つは、先天性横隔膜ヘルニア(CDH)を治療するために、現存する組織・機能を有効利用してin vivoにおいて欠損した横隔膜の再生を図るため の新しい手法を開発することにある。最終的に欠損孔を自己組織で修復させるためには、組織吸収性の高い担体を使用し、担体そのものは消失させる必要があ る。本研究においてはさらに、高い細胞接着・増殖促進作用をもつ天然高分子コラーゲンスポンジをハイブリッドさせたシート状担体を使用することとし、2021 年度はその制作を物質・材料研究機構に依頼した。 このシート状担体は「PLGA-collagen hybrid mesh」であり、加工しやすい反面細胞接着作用に乏しい生体内吸収性担体であるpoly-DL-lactic-co-glycotic- acid(PLGA)に細胞接着・増殖促進作用をもつ天然高分子コラーゲンスポンジをハイブリッドさせたものである。 また、このPLGA-collagen hybrid meshに血管系を有茎で組み込むことが可能であれば、血管系の再生の可能性を探ることが可能となる。これをラットモデルで 行うこととした。有茎で組み込める血管系の解析と、その間置法を開発すること目標としていた。 血管系は有茎で横隔膜に届く必要があり、ラットにおいては 他の組織を最大限犠牲にすることなく利用できる組織としては大網が有効であることが判明した。大網は横隔膜に届くように部分的に切開を加え延伸させたの ち、PLGA-collagen hybrid meshに挟み込み横隔膜に縫着させることで、求める有茎血管系組織を間置させた横隔膜修復技術を確立できると思われ、その開発を2023年度の目標としていた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究の今後の推進方策としては、ラットへの安定したシート状担体の導入であり、このモデルを安定させ、血管系の有無による差異を検討する予定である。安 定したモデルの検討が可能であれば、組織学的検討も可能となる。
|
Strategy for Future Research Activity |
本研究の今後の推進方策としては、ラットへの安定したシート状担体の導入であり、このモデルを安定させ、血管系の有無による差異を検討する予定である。安 定したモデルの検討が可能であれば、組織学的検討も可能となる。
|
Causes of Carryover |
前年度までにコロナ禍のために、ラットを使用する研究に制限が生じたこと。また学会活動が予定通りに行うことができず、次年度使用額が生じることとなり今年度も進捗に遅れが生じている。翌年分にお いては 前年度に十分行うことができなかったラット購入、飼育などに使用する予定である。
|