2021 Fiscal Year Research-status Report
Development of novel precision immunotherapy based on the tumor immuno-environment
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21K08691
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
松田 健司 和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (30398458)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山上 裕機 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (20191190) [Withdrawn]
水本 有紀 和歌山県立医科大学, 医学部, 学内助教 (60596980) [Withdrawn]
岩本 博光 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (60756592)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 免疫チェックポイント阻害剤 / 繊維性癌間質 / アスピリン |
Outline of Annual Research Achievements |
周囲に存在する癌間質の病理所見が個別化治療に有用である報告がなされるようになってきた。すなわち繊維性癌間質(Desmoplastic Reaction;DR) を形態で3つ(Mature, Intermediate, Immature)に分類することで予後の独立した指標となる可能性が示されている。今回の我々の目的は、免疫応答に不利と考えられている未熟なDRを有する大腸癌に対してアスピリンを使用することで腫瘍周囲環境を変化させ、免疫チャックポイント阻害剤の有効性を高められるのではないかを検討することであり、まずは前段階として、当院で切除を行った2009年から2011年のStageII,III大腸癌106例について後方視的に検討することで、DR分類が妥当であるかを検討解析した。38例(36%)が成熟型、40例(38%)が中間型、28例(26%)が未熟型と分類された。未熟型で組織型も有意に分化度が低く、リンパ節転移頻度が高く、リンパ管侵襲、静脈侵襲も高度で、それに伴い術後補助化学療法を施行される症例も有意に高い結果となっていた。生存曲線においてもはっきりとした差を3群間に認められた。また、DR分類が多変量解析結果においても唯一の独立した危険因子として同定され、DR分類が、当院での摘出標本においても、予後に強く影響を与えることが明らかとなった。すなわち、DR分類に基づいて治療戦略を立てていくことの妥当性が示された。現在、同時にMSI、PD-L1の測定を行い、DR分類とMSI、PD-L1の関連性を検討することを行っている。今後は、大腸癌摘出腫瘍周囲のプロスタグランジンE2の測定も行い、DR分類との関連性について検討することを予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
概ね順調ですが、今年度は免疫染色、マウスの実験を予定しているために、計画的に行う必要性があると考えています。
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Strategy for Future Research Activity |
現在のところは予定通りの結果が得られています。
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Causes of Carryover |
実験関連の物品が教室での共同使用分を使用できたため、多くを購入する必要が本年度はなかったため。
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