2023 Fiscal Year Annual Research Report
膵癌個別化治療を目指したHOXB9によるEMT誘導と血管新生亢進について
Project/Area Number |
21K08694
|
Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
千葉 斉一 東京医科大学, 医学部, 准教授 (90348665)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | HOXB9 |
Outline of Annual Research Achievements |
HoxB9高発現膵癌細胞株(Panc1、MiaPaCa2)においてsiHoxB9によるHoxB9のノックダウンを確認し、さらには血管新生因子の抑制とTGFb signatureの抑制、さらにはEMTマーカーの変化を確認した。 そして、siHoxB9をHoxB9高発現膵癌細胞株に導入し細胞形態のMET様変化を確認したところ、siHOXB9導入により、E-Cadherinは上昇し、VimentineとFibronectinは増加傾向を示した。また、siHOXB9導入により、Migration/Invasion Assayにおける細胞浸潤能は低下を認め、そして遊走能の低下も同時に認めた。 さらなるメカニズムの詳細に解明するため、HoxB9高発現細胞株にTGFb抗体を添加し同様の変化が起こるかを検証した。その結果、siHOXB9によってMET様変化や低下した血管新生因子やTGFb signatureはTGFb抗体投与でも同様の結果を得られた。さらにはsiSmad4(TGFb経路下流の阻害作用を持つ)を導入し、同様の変化が起こることを検証したが、こちらは予想通りの結果は得られなかった。その原因については現在検証中である。 最後に、膵癌切除検体よりRNAを抽出し、得られたRNAからqrtPCR法を用いてHoxB9の発現量とEMTマーカーや血管新生因子、TGFb signatureの変化を検討したが、HOXB9高発現群では、EMTマーカーの変化や血管新生因子とTGFb signatureの増幅効果を認めた。
|