2023 Fiscal Year Research-status Report
Hyaluronan activated-metabolism phenotype and Hippo signaling in the progression of pancreatic cancer
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21K08698
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
平田 敬治 産業医科大学, 医学部, 教授 (70269059)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 典宏 産業医科大学, 医学部, 講師 (20423527)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 膵癌 / ヒアルロン酸 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒアルロン酸(HA)は癌間質を構成する細胞外マトリックスの中心的コンポーネントであり、癌の浸潤・転移に有利な環境を提供している。我々は、膵癌細胞が一連のヒアルロン酸代謝経路(産生および分解)を活性化し、自ら量産した低分子ヒアルロン酸を利用して悪性度を高める新たなメカニズムを提唱し、ヒアルロン酸代謝亢進フェノタイプ(Hyaluronan activated-metabolism phenotype: HAMP)と名付けた(Kudo et al., Oncotarget 2019)。本研究の目的は、HAMPの膵癌における臨床的および生物学的役割およびこのフェノタイプを誘導する背景を明らかにすることである。まず、膵癌がHAMPを獲得する背景として、低酸素など癌微小環境の関与を疑った。低酸素環境によってヒアルロン酸分解酵素の一つであるKIAA1199が上昇することを発見し、報告した(Oba et al., Sci Rep. 2021)。今後はHAMPと他の微小環境(低栄養、酸性環境)およびHippoシグナルとの関係を解析する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定通り研究成果が得られており、研究内容を論文として準備中である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、HAMPと他の微小環境(低栄養、酸性環境)との関係を明らかにすること。HAMPとYAPシグナルとの関係を明らかにすべく、膵癌組織においてHAMPとYAP1蛋白の免疫染色の関連を調べる。また、HAMP陽性の膵癌細胞に対し、核内におけるYAP-TEADコンプレックスをブロックするYAP特異的阻害剤(Verteporfin)を用いて治療し、抗腫瘍効果(細胞増殖、コロニー形成能、遊走・浸潤能の変化)を調べる。
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Causes of Carryover |
計画通り実験は進んでいるが、実験器具の消費(物品費)が予定よりも少なかったため、次年度使用額が生じた。
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Research Products
(1 results)