2022 Fiscal Year Research-status Report
免疫正常マウスを用いた線維性胃癌腹膜播種モデルにおける免疫抑制性微小環境の改変
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21K08704
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
伏田 幸夫 金沢大学, 医学系, 協力研究員 (10301194)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 靖彦 金沢大学, 医学系, 教授 (20313637)
原田 真市 金沢大学, 医学系, 准教授 (90272955)
木下 淳 金沢大学, 附属病院, 助教 (90584855)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 胃癌腹膜播種 / マウス腹膜播種モデル / 免疫微小環境 / tranilast |
Outline of Annual Research Achievements |
我々はこれまでの研究で、胃癌腹膜播種巣は抑制的免疫微小環境を呈している(CD8陽性細胞の浸潤少なく、M2マクロファージや肥満細胞の浸潤が多い)ことを明らかにした。 この原因として癌関連線維芽細胞 (CAFs)から分泌されるケモカイン CXCL12 が関与することを明らかにした。さらに、CAFs の機能を抑制する tranilast によってCAFs から分泌される CXCL12 の濃度が減少することを in vitro で確認した。 そこで、これらの現象を in vivo で証明すべく、胃癌腹膜播種巣における免疫微小環境を忠実に再現したモデルをマウス胃癌細胞株 YTN-16 とマウス線維芽細胞株 LmcMF を共培養した後、C57BL/6J マウスの腹腔内へ移植することで作成した。腹腔内移植7日後から tranilast および DW 経口投与の2群を作成し移植14日目に安楽死させ腹膜播種巣を採取した。 tranilast 投与群の腫瘍重量はDW 群に比較して有意に少なかった。腫瘍の免疫組織学的検討では、αSMA陽性細胞(CAFs)やトルイジンブルー陽性細胞(肥満細胞)の浸潤がDW群に比し、有意に抑制されており、その結果として腫瘍内のAZAN染色域(線維化)も有意に減少していた。 また、tranilast 投与群では DW 群と比較してCD8陽性細胞 (CTL)の浸潤数は有意に増加し、CD163陽性細胞(M2マクロファージ)の浸潤数は有意に減少していた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
我々の研究チームは、これまで腹膜播種における癌微小環境について in vitro, in vivo 両面で研究を続けてきており、本課題についても従来の研究の一貫であり、手技にも精通しており予想通りの結果が得られた。
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Strategy for Future Research Activity |
tranilast 投与群における腹膜播種量の低下がCD8 陽性細胞による抗腫瘍免疫によるものであることを、ヌードマウスに移植作成した腹膜播種巣におけるtranilast 投与による造腫瘍抑制効果よりも大きいこと、その現象が腫瘍内のアポトーシス亢進によることを証明する。
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Causes of Carryover |
新型コロナ感染拡大に伴う研究用試薬、実験動物の調達に時間を要したため、計画に遅れが生じ支出が減少した。今後は次年度繰り越し分を含め、実験計画に基づき健全に予算を消化します。
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Research Products
(3 results)