2021 Fiscal Year Research-status Report
Analysis of the function of antigen-presenting cells present in the stroma of colorectal cancer and the intracellular microbiome
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21K08723
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Research Institution | Osaka International Cancer Institute |
Principal Investigator |
西村 潤一 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪国際がんセンター(研究所), その他部局等, 消化器外科副部長 (20379209)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 大腸癌 / 間質 / マクロファージ / 細胞内細菌 |
Outline of Annual Research Achievements |
「大腸癌症例における抗原提示細胞の分布」大腸癌手術症例の切除検体を用いて大腸癌部分と、腸管断端付近の非癌部分を全層で採取した。酵素処理により細胞を単離した。今回、FACSのソート機器の制限により抗CD3、CD19、CD20、CD56抗体を用いてMACSによるnegative selectionを行った後に7-AADを用いて死細胞除去、抗CD14抗体を用いてFACSによるソーティングを行った。結果癌部分6×10^5個、非癌部分4.5×10^5個の細胞をソートし、CD14陽性細胞を癌部分1×10^5個、非癌部分5×10^4個を採取することができた。この手法に関して合計5回施行し、安定して細胞を単離、分離できることを確認できた。FACSによるCD14陽性細胞の純度は90%であった。 「大腸粘膜および抗原提示細胞に存在する腸内細菌の解析」採取できた細胞を酵素処理、NucleoSpin Tissue XSによりDNAを抽出し、細菌16S rRNAのDNAをPCRにより増幅し、電気泳動により目的のDNAが増幅できているのかを確認した。結果、理論的PCR産物長である471bpのバンドを確認することができなかった。ターゲットの細菌量が微量であることが原因と考えられたため、腸管粘膜からの細菌DNAの抽出を試行することとした。細菌量が微量でない場合にも前回と同様に理論的PCR産物長である471bpのバンドを確認することができなかった。今後、過去の細菌DNAの抽出方法を参考にし、安定的にDNAを抽出できる手法を会得することが必要と考えている。実際、炎症性腸疾患症例における腸管の細胞内細菌を解析した過去の手法を用いることを検討している(Sekido Y, Sci Rep. 2020, corresponding author Nishimura J)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
細菌のDNA抽出に時間を要している。また、微量の細菌を扱うために細胞単離作業におけるコンタミの可能性を排除したのちに細菌叢解析を進める方針である。
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Strategy for Future Research Activity |
手技が安定し、手術検体も豊富なために解析数を増やすことが可能となっている。また、細菌叢解析は大阪大学と共同に行うことで速やかに実行できると考えている。
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Causes of Carryover |
手技の安定化、細菌DNAの抽出方法の確定に時間がかかったため、実際の検体処理数が低下したため差額が生じた。今年度には解析数を増やす方針であり、助成金を予定通り使用する方針である。
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