2021 Fiscal Year Research-status Report
Bile cell-free DNAを用いゲノム多様性を標的にした胆道癌新規治療
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21K08748
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
中川 圭 東北大学, 大学病院, 講師 (20542294)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青木 修一 東北大学, 大学病院, 助教 (30844451)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | cfDNA / 胆汁 |
Outline of Annual Research Achievements |
遺伝子変異に即した治療開発が幅広く進んでいるが、サンプル採取の利便性や網羅的なゲノ ム解析の可能性から、血中(plasma) cell-free (cf)DNAがliquid biopsyとして盛んに行われている。しかし、胆膵領域では病勢に比べ血中からの遺伝子検索では有用な治療開発につながる症例がごく少数であることは事実である。一方、胆道癌では切除不能症例が多く、また組織検体も他の疾患に比べ確保が困難である。腫瘍から胆汁内にも癌細胞が遊離してくるが、細胞診で検出するとこは容易でないことも臨床的に経験されている。一方、胆汁内のcfDNAは血中に比べ豊富で直接的な確保が可能である。病勢進行と採取法を検討しながら胆汁内のcfDNAの評価と、治療提案につながる遺伝子解析をすすめている。 現在切除可能胆道癌で胆汁・血液・切除後の検体を、切除不能胆道がんで胆汁・血液の確保を進めている。 治療をすすめ病勢進行を確認するとともに、サンプルからのcfDNAの安定した解析評価について予備検討中である。cfDNAが良質な状態で抽出されていることを確認している。さらに感染存在下や化学療法施行中等の状況下での胆汁からも同等のクオリティーでcfDNAの抽出が可能であるかについて検討を重ねている。 一方、cfDNAの解析に関して、研究立案時より解析にかかる費用・経費が上昇しており、サンプルを厳選するか解析に関する再検討が必要な状況である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
検体の確保や対象症例の治療は順調に進んでいる。cfDNAが良質な状態で抽出されていることを確認している。 解析に関してサンプル数が予定より増加する可能性があるものの、解析費用の上昇が背景にあり、研究全体で適切な結果が得られるようにcfDNAの解析に関して検討を加えている。
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Strategy for Future Research Activity |
検体確保、治療成績地積、cfDNAの品質管理をよりすすめていく。 cfDNAの解析を予備的に進めながら、今後のサンプル一括解析に備える。 バランス良く、精度が確保できるよう対象の治療経過も綿密に検討している。
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Causes of Carryover |
cfDNA解析に要する費用が上昇しており、安易に測定をすすめることを控えた。 cfDNAの抽出については順調に進んでいる。 現在、十分なサンプルを好条件で測定できるよう調整しており、次年度に繰り越すこととした。
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