Role of TMEM2, a hyaluronidase, in pancreatic cancer progression under microenvironmental stress

2021 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 21K08789
• Research Institution: University of Occupational and Environmental Health, Japan
• Principal Investigator: 佐藤 典宏 産業医科大学, 医学部, 講師 (20423527)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 平田 敬治 産業医科大学, 医学部, 教授 (70269059)
• Project Period (FY): 2021-04-01 – 2024-03-31
• Keywords: 膵癌 / ヒアルロン酸

Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的は、膵癌におけるTMEM2の発現を調べ、その調節メカニズムおよび機能的役割（悪性化への寄与）を明らかにすることである。このため、（１）膵癌におけるTMEM2発現パターンと予後を含めた臨床病理学的因子との関連性、（2）TMEM2発現の調節因子の解析（転写因子SOX4とのの関係）、（3）TMEM2と膵癌悪性化（とくに小胞体ストレス耐性）との関係性についての解析、の３つの研究課題に沿って実験を進めていく。本年度は、膵癌患者100例の切除標本におけるTMEM2のタンパク発現を免疫組織染色にて調べ、TMEM2発現パターンと予後を含めた臨床病理学的因子との関係を調査した。その結果、TMEM2は正常膵組織では発現を認めなかったが、膵癌の約20％で高発現しており、低発現群の患者と比較して有意に予後不良であった。さらに、TMEM2の高発現と、ヒアルロン酸分解酵素の一つであるKIAA1199の高発現の両方を認める患者群では、さらに予後不良であった（論文投稿中）。

Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

実験が順調にすすんでおり、予想される結果が得られている。現在、論文投稿中である。

Strategy for Future Research Activity

今後は、研究計画に記載していたように、膵癌のセルラインを用いて、膵癌細胞におけるTMEM2の発現調節メカニズムの解析および膵癌におけるTMEM2発現が、低分子ヒアルロン酸産生、細胞増殖・遊走・浸潤能および小胞体ストレス耐性に与える影響を解析する予定である。

Causes of Carryover

実験に用いる物品購入の数が予定よりも少なくてすんだだめ。次年度に購入予定の実験器具があるため、その費用として使用する予定。