2024 Fiscal Year Research-status Report
腹部大動脈瘤患者における次世代シークエンサーを用いた瘤壁中の腸内細菌の網羅的解析
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21K08815
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| Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
田島 悠太 東北大学, 医学系研究科, 大学院非常勤講師 (90884908)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 均 東北大学, 医学系研究科, 大学院非常勤講師 (00400333)
濱中 洋平 東北大学, 東北メディカル・メガバンク機構, 准教授 (10463788)
赤松 大二朗 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (40420012)
阿部 高明 東北大学, 医工学研究科, 教授 (80292209)
芹澤 玄 東北大学, 大学病院, 助教 (50611993)
鈴木 峻也 東北大学, 医学系研究科, 大学院非常勤講師 (70972256)
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| Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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| Keywords | 腹部大動脈瘤 / 発生機序 / 細菌感染 |
| Outline of Annual Research Achievements |
腹部大動脈瘤は破裂を来すと致死的な疾患であるが、成因が明らかではないため薬物などの内科的治療法や予防法が存在せず、拡大した際に死亡リスクを伴う手術を行うしかない。多くの腹部大動脈瘤(AAA)患者は動脈硬化性疾患を有し、病理学的にも瘤壁に動脈硬化所見を認めることが多いが、壁の破壊と瘤化のメカニズムは不明である。近年、メタゲノム解析・メタトランスクリプトーム解析の発達により腸内細菌叢の同定が詳細に可能となり、マウスにおいて腸内細菌と腹部大動脈瘤拡大の関連性が示されているが、ヒトでの検討はなされておらず、動脈瘤壁内での腸内細菌の検出報告も少ない。腹部大動脈瘤患者の大動脈瘤壁を採取し腸内細菌を網羅的に検出し、腸内細菌叢との関連性を調べることで、大動脈瘤の成因を明らかにし、プロバイオティクスや抗生物質などの非手術治療や一次予防の一助とする事を目的として本研究を申請した。 現時点で53例の血液および尿検体、45例の口腔内検体、24例の呼気倦怠、44例の糞便検体、33例の動脈瘤壁検体を収集した。健常者と比較して糞便中の、Bifidobacterium属(LDA score>|4|)、Blautia属、Anaerostipes属、Fusicatenibacter属(LDA score>|3|)の相対存在量が有意に減少していた(p<0.05)。またRoseburia属(LDA score>|3|)、Haemophilus属(LDA score>|2|)の相対存在量は有意に増加していた(p<0.05)。AAA患者において減少していた菌種はいずれも短鎖脂肪酸産生菌である一方、同じ短鎖脂肪酸産生菌であるRoseburia属はAAA患者において増加していた。短鎖脂肪酸は抗炎症作用を介してAAAの発生を抑制すると報告されており、これらの菌叢の変化がAAAの発生と関連している可能性が示された。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定とした50症例の検体収集に大きく近づき、解析結果を待つばかりとなった。解析が出来次第、統計的検討を行って迅速に論文化したい。
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| Strategy for Future Research Activity |
サンプルの収集と解析は計画通りに進行しており、今後は予定数に達するまで検体採取を進め順次解析を行っていく予定である。現在、腸内細菌叢と呼気の代謝産物については腹部大動脈瘤患者と健常人との間に差を認めているが、全サンプルがそろった後に相互の関連を推測していく予定のため、現時点では研究の結論は出ていない。
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| Causes of Carryover |
データが完全に揃っていないため解析費用の支出額が予定より少なかった。また学会発表や論文作成に至らなかったこともあり使用した金額が予定と異なった。次年度は既に揃ったデータの解析費用と新たに追加検討する解析費用に充てる他、論文報告や学会報告の費用に充てたい。
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