2022 Fiscal Year Research-status Report
大伏在静脈周囲組織がグラフト血管内皮機能に与える影響に関する研究
Project/Area Number |
21K08819
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
飯野 賢治 金沢大学, 附属病院, 講師 (60595453)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹村 博文 金沢大学, 医学系, 教授 (20242521)
吉岡 和晃 金沢大学, 医学系, 准教授 (80333368)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 冠動脈バイパス術 / 血管内皮 / 一酸化窒素 |
Outline of Annual Research Achievements |
skeletonization 法、pedicle法により採取した大伏在静脈の一酸化窒素分泌・エンドテリン産生能力を測定し、血管内皮マーカーを免疫染色により比較することで、採取方法の違いによる大伏在静脈グラフト周囲組織が大伏在静脈の内皮機能温存に与える影響について明らかにすることを目的とする。 2021年に本学医学倫理委員会に承認され、現在までに大伏在静脈を使用する冠動脈バイパス術患者のうち、臨床研究に同意いただいた症例の検体を採取した。血液サンプルは大伏在静脈採取前の動脈血、静脈血、各々3mlおよび、周囲組織を残さないskeletonization 法あるいは周囲組織を温存するpedicle法にて採取し、中枢吻合をおこなって大伏在静脈3ml採取し、4℃冷却遠沈し、血漿を10KDA MWCO フィルターににて遠心ろ過し、ろ過液を-80℃に凍結保存した。大伏在静脈切片は5㎜切片を2つ、-80℃に凍結保存した。今後も検体を採取した。一酸化窒素についてはColorimetric assay、サイクリックジーエムピーについてはenzyme linked immunoassayにより測定を行っている。また、免疫染色では、pedicle法にて採取された静脈周囲の組織から静脈血管壁に入り込む微小血管が観察された。一方、Skeletonization法にて採取された静脈には周囲組織がなく、血管壁に入りこむ微小血管は観察されなかった。Vasovasorumの存在が、血管壁の性状に影響を与えている可能性が示唆された。血管内皮や平滑筋の状態、NOSの活性化について比較する予定である。各学会に参加して、本研究に関連する発表を聴講し、情報を収集した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
計画では30症例のサンプルを採取する予定であったが、まだ目標サンプル数まで採取できていない。
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Strategy for Future Research Activity |
サンプル数を増やし、解析も同時に行っている。免疫染色による解析も同時におこなっている。
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Causes of Carryover |
サンプル解析が予定より少なかったため、次年度に行う予定である。
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