2022 Fiscal Year Research-status Report
ステントグラフト留置後瘤径拡大の解明-位相差X線CT法による微細構造の検討-
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21K08837
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
山本 高照 信州大学, 学術研究院医学系(医学部附属病院), 助教 (60598225)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀬戸 達一郎 信州大学, 学術研究院医学系, 教授 (70362118)
和田 有子 信州大学, 学術研究院医学系, 講師 (30419410)
築部 卓郎 神戸大学, 医学研究科, 非常勤講師 (50304100)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 位相差X線CT / ステントグラフト / 瘤径拡大 / 腹部大動脈瘤 |
Outline of Annual Research Achievements |
ステントグラフト内挿術(EVER)は大動脈瘤(AAA)に対する低侵襲な治療法であるが、遠隔期に瘤径が拡大する症例が散見される。我々はステントグラフト留置後追加手術時の検体の病理学的解析によって、壁の菲薄化を特徴とした瘤壁の構造変化を「stent-graft induced aortopathy(SGIA)」として報告してきたが、その詳細な病理学的背景は明らかになっていない。本研究は、位相差X線CT法によって大動脈瘤壁の密度解析や分子構造解析を行い、病理組織学的解析と符合させることでSGIAの詳細を示し、ステントグラフト留置という侵襲に対する生体反応を病理学的に明らかにすることを目的としている。今年度は、XPCT(放射光位相差X線CT法)による解析を実施。EVAR後SGIA症例の開腹手術において大動脈壁を採取し、ホルマリン固定後、XPCTを用いた撮像を行った。比較対象として、通常の手術で得られた大動脈瘤(AAA)壁および剖検から得られた正常大動脈壁を使用した。解析対象は、SGIA例、通常AAA壁、正常大動脈壁群の3群であり、それぞれにおいてXPCT撮影し密度解析も実施した。また、XPCTによるEVAR後SGIA症例の撮影では、著明な大動脈壁の菲薄化も確認でき解析もし論文を作成し投稿した。現在reviceされ指摘のあった点の追加実験、追加解析を検討している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、EVAR後SGIA(stent-graft induced aortopathy)症例の開腹手術において大動脈壁を採取し、ホルマリン固定後、XPCT(放射光位相差X線CT法)を用いた撮像を行った。併せて腹部大動脈瘤(AAA)壁および剖検から得られた正常大動脈壁についてもXPCT撮影し密度解析も行った。実施済みのXPCTによるEVAR後SGIA症例の撮影では、著明な大動脈壁の菲薄化を確認でき、かつ密度解析でも低下を認めるなどの成果が得られ、論文作成し投稿中であることから、おおむね順調に進んでいるといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
EVAR後SGIA(stent-graft induced aortopathy)症例の比較対象群となる、通常の手術で得られた腹部大動脈瘤(AAA)壁および剖検から得られた正常大動脈壁についても、XPCT(放射光位相差X線CT法)による撮影、および密度解析を行い、3郡について比較する。また病理組織検査も合わせて行いSGIAに至る機序、原因を解析したが、ステントグラフト挿入による腹部大動脈壁の虚血を示すためVEGFなど虚血マーカーによる病理染色が追加が必要であるため追加実験を予定している。
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Causes of Carryover |
研究計画時は初年度にまとめて購入予定であった消耗品について各年度の分割購入とした事、および参加学会がコロナ禍でのWEB開催となったこともあり次年度使用額が生じた。 次年度も引き続きXPCTによる解析および組織学的解析を実施するため、次年度使用額は令和5年度請求額と合わせ、それらの解析に関する諸費等として使用予定である。また本研究分野に関する最新の知見を得るためにも関連学会への参加も予定している。
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Research Products
(1 results)