2021 Fiscal Year Research-status Report
The development of surgical adhesive material with high pressure resistance and conformability
Project/Area Number |
21K08879
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
佐藤 幸夫 筑波大学, 医学医療系, 教授 (10312844)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 尚寛 筑波大学, 医学医療系, 講師 (10746564)
田口 哲志 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 機能性材料研究拠点, グループリーダー (70354264)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 外科用接着剤 / ゼラチン |
Outline of Annual Research Achievements |
背景】呼吸器外科手術において気漏は頻度の高い合併症で制御に難渋する事がある。対策として本邦ではFibrin glue(FG)が汎用されているがその接着力は十分とは言えない。我々は物質材料研究機構で開発された接着剤を用い、気漏に対する効果の共同研究をしている。新規組織接着剤(Gelatin sealant: GS)は冷水魚スケソウダラのゼラチンを疎水化し細胞外マトリックス蛋白質への接着力を高め、ポリエチレングリコールを架橋剤としている。ブタ摘出肺・生体ブタ,ラットで、GSとFGの接着力, 所見を比較した。【方法】①摘出肺実験、耐圧実験:ブタ摘出肺に10mm大の胸膜欠損を作成し各シーラント噴霧。人工呼吸器にて換気し気漏出現時の気道内圧を測定した(各群n=5)。追従性実験:ブタ摘出肺の胸膜表面に1片が30mmの正方形に各シーラントを噴霧し、肺を拡張させシーラントが胸膜に追従できる最大面積を測定(n=5)。②急性実験:ブタを全身麻酔下に挿管し、肺に10mmの胸膜欠損を作成。各シーラント噴霧。人工呼吸器にて換気を行い、気漏出現時の気道内圧を測定した(n=4)。③慢性実験:ラットを全身麻酔下に挿管し、肺に5mmの胸膜欠損を作成。各シーラントを噴霧し閉胸した。一定期間後(POD1, 7, 14, 28, 56)に気胸有無・血算生化学所見・組織所見を評価した(n=3)。【結果】①摘出肺の耐圧性評価ではGS群 102.9±15.6 cmH2O, FG群 28.37±5.1 cmH2Oであった(P<0.01)。追従面積はGS群1893(2.1倍)±292 mm2およびFG群 1302(1.4倍)±213 mm2であった(p=0.016)。②急性実験ではGS群 68.8±18.0 cmH2O, FG 群 43.3±7.1 cmH2Oであった(p=0.021)。③慢性実験では両群で気漏再発はなく有害事象を認めなかった。GSは8週、FSは2週で吸収されており、初期の炎症所見がFSに対良い傾向があった。【結語】新規組織接着剤(GS)は高い接着性と追従性を有し、約8週で吸収され慢性的にも有害事象なく、気漏閉鎖への臨床応用が期待できる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
慢性実験を予定通り遂行し、長期の接着性と安全性を評価できている。
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Strategy for Future Research Activity |
噴霧デバイスを改良し、その性能を非臨床試験で確認し、臨床治験に繋げる。
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Causes of Carryover |
発表学会がオンラインとなり、予定していた旅費を使用しなかったため。
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Research Products
(3 results)