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2023 Fiscal Year Annual Research Report

非喫煙者肺癌の浸潤増殖にエストロゲンが与える影響の解明:新たな肺癌治療法の探索

Research Project

Project/Area Number 21K08915
Research InstitutionAichi Medical University

Principal Investigator

矢野 智紀  愛知医科大学, 医学部, 教授 (40315883)

Project Period (FY) 2021-04-01 – 2024-03-31
Keywords非喫煙者肺がん / エストロゲン受容体
Outline of Annual Research Achievements

肺癌患者における女性非喫煙者の比率が激増しているが、女性非喫煙者肺腺癌では転移や浸潤傾向の無い非浸潤癌の比率が高い。この非浸潤癌も浸潤癌に移行する肺癌もあるが閉経後その増大を止めるような非常に進行の遅い肺癌も散見される。肺癌の浸潤増殖にはエストロゲンが関与することが報告されており、閉経後はその影響が低下し、非浸潤癌の増大が緩徐になることが示唆される。我々は肺癌のエストロゲン受容体(ER)の発現が乳癌とは異なることを報告し、非喫煙者肺癌では高率にERβの発現を認めた。
3cm以下の小型肺腺癌50例のERβの発現を浸潤部と非浸潤部に分けて免疫染色を行い、その染色強度と陽性細胞比を解析し染色性を判定した。非喫煙者肺癌においては98%のサンプルでERβの発現を認めたが、さらに浸潤部と非浸潤部が共存するサンプルでは、全体に浸潤部ではERβの発現が低下していることが確認された。浸潤部のERβ発現が低下する理由としてERβをコードするESR2遺伝子の遺伝子変異が存在すると考え、浸潤部でERβの染色性が著明に低下した4サンプルを抽出し、遺伝子変異解析としてエクソーム解析を行った。その結果として rs1256049、rs1256054、rs17225885の3種類のSNPを同定した。またERβの発現が低下と臨床病理学的因子との検討を行ったが有意な相関を認めなかった。今後これらのSNIPが浸潤部でERβの発現が低下した肺癌サンプルでどの程度の割合で発現しているかどうかの検討を行う予定で、将来的にこれらのSNPを肺癌細胞株に遺伝子導入しERβ発現の変化を検討したいと思っていたが、退職の伴い科研費応募資格を喪失したため廃止となった。

URL: 

Published: 2024-12-25  

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