2021 Fiscal Year Research-status Report
The detection of the shivering with machine learning
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21K08919
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
和田 啓一 山梨大学, 大学院総合研究部, 臨床助教 (70568112)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩下 博宣 山梨大学, 大学院総合研究部, 助教 (10232670)
松川 隆 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (80209519)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | シバリング / 機械学習 / ウサギ |
Outline of Annual Research Achievements |
周術期のシバリングを防ぐことは合併症などの観点から重要である。これまで我々は、一定の条件や薬物投与がシバリング閾値温度に与える影響を、ウサギを使用した実験系にて研究し報告を行ってきた。現在までの研究ではシバリングの発生を専門の観察者による目視で行ってきたが、精度の問題がありこれを自動化する手法を模索してきた。近年になり、ハードウェアやソフトウェアの進歩によって機械学習が身近なものとなってきたことを受け、これを利用してシバリングの検出を試みることにした。しかし動物実験への機械学習の応用や、動画を用いた時系列の異常検知に関する文献は数少ない。そこで現在進行中の実験環境を応用し、目視に代わりうる時系列の異常検知を行う機械学習モデルの構築を検討することとした。本研究により、より精度の高いシバリングの検出が可能となるだけでなく、動物実験並びに医学研究などでの動画解析が大いに発展することが期待できる。 本研究はいずれも現在進行中の研究に並行して行うものとする。現在われわれはウサギを用いてマグネシウムがシバリング閾値温度に与える影響を調べている。オスのニホンシロウサギを笑気およびイソフルランで緩徐麻酔導入を行ったうえで気管挿管管理として各種条件を整えて直腸を強制冷却してシバリングを得るものである。 現在までのところでは、一度実験が終了してから得られた生体情報データを後方視的に計算し、シバリングの検出を試みていた。今年度はリアルタイムでデータ収集し、シバリングが発生した時点で検出が可能になるようなシステム構築を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
解析をリアルタイムで行うためには、その都度データを取り入れて解析するという手順が必要になる。このため、一連のデータを一度に解析する場合とは異なるモデル構築が必要となるが、そのモデル選びにやや難渋しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、より複雑であるが目視に近い動画像を用いた検出を行う。具体的方法としては、観察者による目視でのシバリング検出をしつつカメラによる動画撮影を行ってデータ収集をする。通常、ニホンシロウサギの呼吸数は毎分60回程度であるので、得られた動画を1秒程度のサイクルで分割する。これらの分割されたデータを用いて異常検知を行う。この検出方法は計算量が多くなることが予想されるため、一般的なPCを用いて演算を行う。 これと並行して生体情報データのリアルタイム解析に用いるモデルの構築も進めていく。
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Causes of Carryover |
研究計画にやや遅れが生じているため。 次年度には遅れが解消できる見込みであるため計画通りとなる予定である。
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