2021 Fiscal Year Research-status Report
心肥大における細胞膜マイクロドメインおよび麻酔薬のエネルギー代謝に及ぼす影響
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21K08948
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
楢崎 壮志 広島大学, 病院(医), 医科診療医 (30887964)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三好 寛二 広島大学, 医系科学研究科(医), 助教 (50645364)
堤 保夫 広島大学, 医系科学研究科(医), 教授 (90523499)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 虚血再灌流障害 / 吸入麻酔薬 / 細胞膜マイクロドメイン |
Outline of Annual Research Achievements |
心不全患者の心臓は、健常人と異なったエネルギー代謝機構を示すとされている。また、病的心肥大の発生メカニズムの一つにエネルギー代謝の変化が関与するとした報告が散見され、心臓が圧負荷や虚血といった病的なストレスを受けると代謝が大きく変化することが分かっている。 申請者らの研究グループは、吸入麻酔薬に細胞膜特殊構造であるカベオラを介した心筋保護作用があることを明らかにしてきた。しかしながら、心肥大の発生メカニズムに対する細胞膜特殊構造の影響については未だ明らかになっていない。 12週齢マウスの心エコー(Sonos 5500, Philips Medical Systems)・心臓カテーテル(SPR-671, Millar Instruments)による心機能評価(心壁厚, ejection fraction, %fractional shortening, 左室圧, dP/dtmax, dP/dtmin等)、心臓や肺の重量測定などを行った。 心筋細胞への脂肪酸およびグルコースの取り込みに関連する細胞膜上の代表的なトランスポーターとして、GLUTがある。吸入麻酔薬イソフルラン1MACを前投与した群(イソフルラン群)とコントロール群を比較した。静脈麻酔下にマウスから心臓を摘出し、各タンパク質(Cav-3、GLUT 4)の発現をウエスタンブロット法で確認した。イソフルラン群ではCav-3とGLUT 4の発現が上昇していることが明らかとなった。また、摘出心から細胞膜成分のみを分離し、ウエスタンブロット法で同タンパク質の発現を確認した結果、同様にイソフルラン群ではCav-3とGLUT 4の発現が上昇していることが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、2021年度はマウスのin vivo実験を行い、ウエスタンブロット法を用いてタンパク発現について調べることができたため、おおむね順調に進展していると思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画通り、今後は心肥大マウスの作成、そのマウスの吸入麻酔薬への影響を明らかにすることで、吸入麻酔薬とエネルギー代謝および細胞膜マイクロドメインの関係を検証する。
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[Journal Article] Leucine induces cardioprotection in vitro by promoting mitochondrial function via mTOR and Opa-1 signaling.2021
Author(s)
Morio A, Tsutsumi R, Kondo T, Miyoshi H, Kato T, Narasaki S, Satomi S, Nakaya E, Kuroda M, Sakaue H, Kitamura T, Tsutsumi YM
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Journal Title
Nutr Metab Cardiovasc Dis
Volume: 31
Pages: 2979-2986
DOI
Peer Reviewed
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