2022 Fiscal Year Research-status Report
イモ貝毒ω-コノトキシンを用いた新しい鎮痛徐放製剤の開発
Project/Area Number |
21K08963
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
松岡 宏晃 群馬大学, 医学部附属病院, 助教 (10637119)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 徐放性鎮痛薬 / ω-コノトキシン / 神経障害性疼痛 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者らのグループはこれまでにドラッグデリバリーシステムを応用し、生体内分解材料を用いて徐放化局所麻酔薬を作製し、臨床応用の際により注入しやすい 小型の粒子状徐放薬の開発を進めてきた。今回申請する研究では、モルヒネの100~1000倍の鎮痛作用を有するとされるイモ貝毒ω-コノトキシンに着目し、ω-コノトキシン徐放薬を作製してその徐放特性について検討し、徐放薬の鎮痛効果や副作用についてラット神経障害性疼痛モデルを用いて検討することを主たる目的とする。ラットでの有効性・安全性が確立すればヒトへの応用も期待できる。神経障害性疼痛をもつ患者は長期の治療が必要となるため、ω-コノトキシン徐放薬を用い、少ない投与回数で効果的な治療法が確立されれば患者の生活の質も改善されるため、非常に有用な治療法となる可能性が高い。 この研究では、徐放薬作製にさえ成功すれば鎮痛効果や副作用といった検討に進むことができるが、安定した薬剤を作製することが非常に難しくなっている。W-O-W emulsion法もしくはポリエチレングリコール(PEG)をベースとした、温度応答性を有する生分解性の高分子ポリマーを使用した徐放薬作製を試みている段階である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
各種手法で徐放薬作製を試みてはいるが、安定した薬剤作製にまでは至っていない状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
徐放薬が安定して作製可能になれば、徐放試験を経て、実験動物への投与を行い効果をみていく予定である。
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Causes of Carryover |
予定通りに研究がはかどらなかったため、使用額も少なくなってしまった。 安定した製剤が作製できるようになれば動物実験もできるので本研究の進捗が見込まれる。
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