2023 Fiscal Year Research-status Report
Exploring of the role of IgG antibodies in Fibromyalgia syndrome
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21K08970
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
野村 有紀 神戸大学, 医学部附属病院, 講師 (60643955)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 線維筋痛症 / IgG / 後根神経節 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、線維筋痛症患者におけるIgGがもたらす病態のメカニズムを明らかにすべく、①線維筋痛症患者から精製分離したIgGおよび健常者由来のIgGをマウスへ投与し、ストレス負荷の有無によるマウス組織への局在および動態を解析し、②局在を認めた組織において、ターゲットとなる分子候補を検討することで、線維筋痛症の病態メカニズムを明らかにすることを目的としている。 本年度は線維筋痛症患者および健常者の血清より精製分離したIgGに対して蛍光色素の付加を行い、足底切開による手術侵襲を加えたマウスへの投与を行い、In Vivo Imaging System(IVIS Lumina LT)を用いて全身性局在分布を検討した。特に中枢組織(脳、脊髄、後根神経節)および足底切開創への蓄積が認められたことから、免疫組織染色を用いた分布、局在の解析を行った。脳においては患者由来IgGが大脳皮質感覚野領域のアストロサイトと局在を共にしていた。後根神経節においては、神経細胞体を取り囲むようびサテライトグリア細胞に局在を示した。一方、その他のいずれの組織においても、血管内皮への局在が強く認められた。 次に、患者由来IgGを中枢神経構成細胞であるミクログリア、アストロサイトおよびマクロファージの培養細胞とそれぞれ培養し、細胞機能への影響についてqPCRを用いた遺伝子発現解析を行った。炎症性サイトカイン、抗炎症性サイトカイン、ケモカインのいずれの発現増加も認めなかった。しかし、ミクログリアにおいては患者由来IgGをATP刺激とともに行うことによって、TNFおよびCX3CL1の有意な発現上昇が認められた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
IgGサンプルによって、局在の弱いものがあるなど、動態が異なることが明らかとなった。患者由来IgGは複数患者の血清から混合精製されたものであることから、サンプル毎に局在の程度が異なる可能性が考えられた。
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Strategy for Future Research Activity |
新たな患者由来IgGを入手し、複数のIgGサンプルを比較することで、後根神経節および中枢神経系への特異的な局在を示すIgGを選別した上で、予定の研究を遂行する。
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Causes of Carryover |
当該年度に予定していた研究の一部を次年度まで延長したため、次年度使用額が生じた。 主に生化学的解析のための試薬および消耗品購入に使用する。
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