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2021 Fiscal Year Research-status Report

術後認知機能障害におけるアストロサイト活性化阻害薬ONO-2506の効果と役割

Research Project

Project/Area Number 21K08986
Research InstitutionAkita University

Principal Investigator

山本 夏子 (工藤夏子)  秋田大学, 医学系研究科, 助教 (40771514)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 安部 恭子  秋田大学, 医学部附属病院, 助教 (30311575)
山本 洋平  秋田大学, 医学系研究科, 非常勤講師 (70400512)
新山 幸俊  秋田大学, 医学系研究科, 教授 (90423764)
Project Period (FY) 2021-04-01 – 2024-03-31
Keywords術後認知機能障害 / アストロサイト / アストロサイト活性化阻害薬ONO-2506 / s100β
Outline of Annual Research Achievements

高齢者において,脳アストロサイトの機能異常が術後認知機能障害(Postoperative Cognitive Dysfunction : POCD)に関与している可能性を検証する。
アストロサイトはグルタミン酸トランスポーターとしてグルタミン酸の取り込みに働く一方,グリオトランスミッターとしてグルタミン酸を放出し,シナプス外NMDA受容体を活性化させる。シナプス間隙のグルタミン酸レベルが上昇する原因の一つにアストロサイトのグルタミン酸トランスポーターであるEAAT2の発現低下・活性低下がある。過剰なグルタミン酸は,興奮毒性により神経細胞死やNMDA受容体の過剰な興奮を引き起こす。近年様々な神経疾患においてアストロサイトの活性化が病態の発症・進展に関与している可能性が示唆されており,POCDに関しても海馬アストロサイトの機能障害が関与するという報告もある(Femenia T, et al., J Neurosci., 2018)。アストロサイトの活性化を制御することでPOCDを回避することができれば,周術期におけるPOCDの予防・治療戦略につながると考えられる。
本研究では、高齢ラットにアストロサイト活性化阻害薬ONO-2506を投与し,術後認知機能にどのような影響が出るかを、①学習・記憶行動試験(モリス水迷路試験/恐怖条件付試験)、②組織学的評価(免疫染色)、③RT-PCR、 ELIZAによるグルタミン酸定量を行い明らかにする。
現在ONO非投与群について「麻酔・手術なし」10匹、「麻酔・手術あり」10匹(1匹死亡)の行動試験を行ったところ、この2群間に有意差は認められなかった。s100βの免疫染色では違いが分かりにくかったため、GFAPの免疫染色を追加した。ONO投与群は「麻酔・手術なし」8匹、「麻酔・手術あり」2匹で、免疫染色も今後行う予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

コロナウィルス感染拡大予防のための自宅待機などで研究を思うように進めることができなかった。

Strategy for Future Research Activity

今後ONO投与群について、s100βとGFAPの免疫染色を行い、非投与群と合わせて病理医に陽性細胞数をカウントしてもらう予定である。また、アストロサイト活性化阻害が認められた場合、さらに同実験系を用いてRT-PCRで海馬S100βのmRNA発現およびEAAT2のmRNA発現を評価する予定である。

Causes of Carryover

実験の遅れにより購入物品が予定より少なかったため、また学会発表にかかる出費がなかったため。RT-PCRの試薬などに使用する予定である。

URL: 

Published: 2022-12-28  

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