2022 Fiscal Year Research-status Report
肺胞上皮細胞の自然免疫応答を標的とした院内肺炎予防法開発に向けた基盤研究
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21K09027
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
柏木 静 横浜市立大学, 附属病院, 助教 (20596150)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東條 健太郎 横浜市立大学, 医学部, 講師 (80737552)
高木 俊介 横浜市立大学, 附属病院, 准教授 (90644823)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 肺炎 / 免疫応答 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,肺炎等によって肺で炎症が生じた後の肺胞上皮細胞の自然免疫応答の変化について,その背景にある分子機構を明らかにし,免疫応答を正常化させることで院内二次肺炎の新規予防法の開発につなげることである。2022年度には,2021年度の結果を踏まえ,マウスにリポポリサッカライド(LPS)を気管内投与することによって肺に炎症を起こした後に,いくつかのタイミングで二回目のLPS気管内投与を行った際の免疫応答の解析を行った。しかしながら,タイミングによって白血球遊走,ケモカイン分泌,組織傷害といった変化が減弱,あるいは増強するといった様々な異なるパターンが観察され,実験系が安定しなかった。 これを踏まえ,最初の肺への炎症刺激として,LPSではなく人工呼吸によるストレッチを加えた上で,その後の免疫応答を解析・検討するという方針に切り替え,そのための肺胞上皮細胞のストレッチ培養系の確立を行なうこととした。最初に,マウス肺胞上皮細胞株MLE12細胞をストレックス社の細胞進展システム上で培養するために,専用チャンバーのコーティング等の条件検討を行い,コラーゲンコートによって安定した細胞培養を行なうことができることを確認した。また,専用チャンバー上から細胞を生きたまま単離できることも確認しており,今後,この培養系を用いて,ストレッチ刺激が肺胞上皮細胞の自然免疫応答にどのような影響を与えるのか,またその分子機構について検討を行なう予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究を担当する大学院生が,新形コロナウイルス感染症の流行に伴う臨床エフォートの増加のため,十分に実験に取り組む時間が取れず,進捗が遅れている。昨年度より実験助手が実験系の構築に関わるようになっており,今後はスムーズに研究が進められる予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度に確立した肺胞上皮細胞のストレッチ培養系を中心に,肺胞上皮細胞の免疫機能の変化を多面的に追っていく予定である,
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Causes of Carryover |
当初の計画からの変更が必要となったこと,実験の進行が遅れたことから肺胞上皮細胞の免疫機能解析が十分に進められなかったため次年度使用額が生じた。実験系の確立ができていることから,次年度に肺胞上皮細胞の免疫機能解析に繰越金を用いる予定である。
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