2021 Fiscal Year Research-status Report
A role of IL-13 for natural antibody IgM to avoid acute exacerbation at initial phase of infection of Streptococcus pneumoniae.
Project/Area Number |
21K09052
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
鈴木 剛 福島県立医科大学, 医学部, 助手 (50747227)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 夏男 福島県立医科大学, 医学部, 博士研究員 (50466562)
伊関 憲 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (70332921)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 敗血症 / 生体侵襲 / サイトカイン |
Outline of Annual Research Achievements |
敗血症は医療発展の中においても依然日本人死亡数の上位を占めている。その中で健常者が重篤な敗血症や髄膜炎に罹患する機序や極短期間に急速に悪化する病態には未だ不明な点 が多い。特に市中で罹患頻度が高い肺炎球菌の初感染時後短時間に悪化する病態の解明が望まれる。感染初期の防御機能としてIgMの働きは重要と考えられるが、これまでの我々の研 究ではIL-13ノックアウトマウスは本菌の血流感染後、高い再現性をもって生存期間短縮が認められ、 血清IgMを測定すると野生型に比べ際立って低値であった。低下した血清IgMの親和性と補体活性化能等を更に評価し、予後悪化の要因を詳細に特定することが本研究の主眼である。また自然抗体産生細胞であるB1a細胞の機能にIL-13がどのように関わるのか自然免疫応答の中で血流感染発症初期の液性免疫の役割を解明することを主目的とする。 本年度はIL-13ノックアウトマウス、及び野生型マウスに静脈感染モデルを作成し、感染状態における生体侵襲について観察を行った。具体的には血液からPBMCを採取し、mRNAを抽出、cDNA化させリアルタイムqPCRを施行した。急性期サイトカイン、ケモカインを数種類測定し、2群間で比較を行った。一方、施設側の問題で地震後の改修工事が必要となり、一定期間マウス実験を進められない時期があった。この時期には既に採取した血清からELISAシステムにより急性期サイトカインであるIL-6の測定、また血清IgMの測定を行った。感染からの時間経過など種々条件を変えることで、IL-13が、感染早期にどのように生体侵襲へ影響を及ぼすか検討を続ける
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2021年に発生した地震の影響により動物実験施設が被災した。これに伴って改修が必要とされた。その結果一定期間マウス実験が制限され予定した実験が組めない期間が生じたため
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Strategy for Future Research Activity |
施設回収がおこなわれ、環境が変化した。まずは実験環境を以前の状況に戻すよう調整を行う。その上で本来の実験を進め、安定させる必要がある。本研究においての論旨はリンパ球B1細胞はIgM産生に関与している。そのIgM産生にはIL-13が関与している可能性がある。IL-13と感染による生体侵襲、特に早期に生体に及ぼす影響を観察するため実験条件を変更しながら最適化を目指す
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Causes of Carryover |
施設改修に伴ってマウスにかかる費用が変化したため次年度使用額が生じてしまった。施設改修後現状復帰に際し備品購入が必要となることから備品購入費用として計画する
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