2021 Fiscal Year Research-status Report
培養細胞を用いた機械的肺障害モデルにおけるaquaporinの役割と治療の検討
Project/Area Number |
21K09057
|
Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
石井 友理 東京医科大学, 医学部, 助教 (20649660)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三島 史朗 東京医科大学, 医学部, 教授 (20260862)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
|
Keywords | Aquaporin / Lung injury / Mechanical stretch / alveolar epithelial cell |
Outline of Annual Research Achievements |
培養細胞における肺障害モデルとaquaporinの関連を検証することを目的に、エンドトキシンが培養肺細胞に与える障害の検証を行った。エンドトキシン(lipopolysaccharide; LPS)が培養肺細胞に与える障害を検証する目的にヒト肺細胞の培養細胞にLPSを投与した。LPSを加えた培養細胞を侵襲モデル、加えない培養細胞を対照群とした。細胞の障害の程度を測定する目的に、培養液のlactate dehydrogenase (LDH)を測定した。両群の値を比較した結果、LPS投与後の細胞において、対照群の細胞よりLDHが高い傾向にあった。 機械的ストレッチによる過伸展が培養肺細胞に与える障害の検証を行った。過伸展による肺細胞への影響を調べるために、培養細胞伸展システムを用いて、ヒト肺細胞の培養細胞に24時間の機械的ストレスを加えることとした。機械的伸展ストレスを加えた培養細胞を機械的ストレスモデル、加えない培養細胞を対照群とした。ストレッチチャンバー内での細胞培養に成功した。機械的ストレッチの周期や伸展率について検討し、機械的ストレッチ下での細胞培養を開始した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID-19の流行拡大によりCOVID-19重篤患者の治療に専念せざるを得ず、細胞培養に必要となる継続的な研究活動のための時間が十分に得られなかったため。また、細胞伸展装置による侵襲モデル作成に難渋しているため。
|
Strategy for Future Research Activity |
【研究実績の概要】を踏まえ、①ヒト肺細胞におけるエンドトキシンによる侵襲モデルにおいて、侵襲モデルと対照群のサンプル数を増やし、エンドトキシンが培養肺細胞に与える障害の検証を進める。②機械的ストレッチによる過伸展による機械的ストレスモデルの作成に着手するとともに、機械的ストレッチによる細胞障害の程度を明らかにするために、LDHの測定を行い検証する。③①、②の工程により得られたヒト肺細胞において、aquaporin(AQP)1と5の発現を調べるために、リアルタイムRT-PCR解析によりAQP1と5のmRNAを定量し解析することを予定する。
|
Causes of Carryover |
【現在までの進捗状況】において遅れが生じていることから、今年度の支出額が予想額取り少なくなったため。 【今後の研究の推進方策】の計画に従って研究を推進する。
|