2021 Fiscal Year Research-status Report
ILC2 exhaustion and metabolic dysregulation in septic myopathy: implications of PD-L1 exosomes
Project/Area Number |
21K09069
|
Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
赤間 悠一 三重大学, 医学部附属病院, 助教 (40763313)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島岡 要 三重大学, 医学系研究科, 教授 (40281133)
朴 恩正 三重大学, 医学系研究科, 准教授 (20644587)
佐藤 尚子 (高山尚子) 国立研究開発法人理化学研究所, 生命医科学研究センター, 専任研究員 (90732446)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | ILC2 / 敗血症 / ICU-AW / 骨格筋 / ミトコンドリア / PD-1 / IL-13 / エキソソーム |
Outline of Annual Research Achievements |
2型自然リンパ球(Group 2 Innate Lymphoid Cell; ILC2)はTh2サイトカインを産生し、生体防御や組織修復など恒常性維持に重要な役割を果たす組織滞在型の自然免疫系細胞である。2020年に骨格筋随伴ILC2にIL-13を介したミトコンドリア活性化機能がある可能性がわかり、生理的状態での筋恒常性維持機能の理解は進んできているが、敗血症など炎症性疾患でのILC2の役割は不明である。敗血症性ミオパチー(骨格筋の萎縮や筋力低下)は、単なる廃用性萎縮ではなく、過剰な炎症の波及やエネルギー代謝異常をトリガーとしたミトコンドリア機能不全が背景にあり、ICU関連筋力低下(ICU-Acquired Weakness; ICU-AW)の主な原因病態である。本研究の目的は、敗血症性ミオパチーにおけるILC2のミトコンドリア機能不全への関与を解明することである。 初年度には、糞便懸濁液(Cecal Slurry)を腹腔内に投与することで腹膜炎を誘導し、敗血症性ミオパチーモデルを確立した。さらに筋力低下を確認した。そして、同モデルの骨格筋随伴ILC2の動態変化をフローサイトメーターを用いて解析した。 今後は結果を詳細に解析するとともに、制御異常とそのメカニズムを解明していく。さらに、骨格筋由来PD-L1発現エキソソームによる骨格筋ILC2の疲弊( IL-13産生能低下)が引き起こされる、という仮説を検証していく。 骨格筋における免疫代謝反応の新規プレーヤーであるILC2に注目した本研究は、ICU-AWの病態理解/治療戦略の確立に大きく貢献することが期待される。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実験に必要なモデルの構築に成功した。また、同モデルの2型自然リンパ球の機能解析を行った。 解析条件の調整に時間がかかったが、概ね順調に進展していると考える。
|
Strategy for Future Research Activity |
PD-L1エキソソームの測定・解析を行う。更に骨格筋内微小環境をin vitroで再現し、PD-L1エキソソームが与える影響を解析する予定である。
|
Causes of Carryover |
当初の予定より消耗品が安く購入出来たため、次年度使用額が生じた。 残った金額は、試薬や消耗品の購入費にあてる。
|