2021 Fiscal Year Research-status Report
HAS2/HAS2-AS1/HMGA2 axis によるARDSの制御
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21K09086
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
杉田 慎二 日本医科大学, 医学部, 助教 (60714756)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂本 篤裕 日本医科大学, 大学院医学研究科, 大学院教授 (30196084)
石川 真士 日本医科大学, 医学部, 准教授 (30714745)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 急性呼吸促迫症候群 |
Outline of Annual Research Achievements |
急性呼吸促迫症候群(ARDS)は、様々な疾患に起因する、急性肺障害の最重症の疾患で、肺胞や微小血管のバ リア機能が障害さ れ、肺胞に著明な浮腫を起こし、肺胞のガス交換が阻害され、重度の低酸素血症 となる。 血管バリア機能の維持にヒアルロン酸合成が関与している可能性があり、ヒアルロン合成を制御するHAS2/HAS2-AS1/HMGA2 axis の役割を明らかにするために、3年間の研究計画を遂行中である。 1年目では、ヒト肺微小血管内皮細胞(HLMVECs)を用いて、サイトカイン暴露におけるHAS2/HAS2-AS1/HMGA2 axis の経時的発現変化、ウ ェスタンブロット によってタンパク質発現を、qPCR によって遺伝子発現の変化が生じることを確認した。これらの発現変化はヒアルロン酸の受容体でもあるCD44によって調節されている可能性も示唆された。ただし、これらの発現の変化は細胞の状態や細胞障害の強さに依存している可能性も考えられたため、より臨床的に妥当性のある実験プロトコールを確立する必要がある。 HAS2/HAS2-AS1/HMGA2 axis の経時的発現変化を制御することが真に細胞障害における血管バリアを調整するかを確認するために、2年目以降はトランスフェクション実験を行うことで検証していく。これまでの結果などは研究計画に則って、2年目以降に学会で発表をしていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画通り、ヒト肺微小血管内皮細胞(HLMVECs)を用いて、サイトカイン暴露におけるHAS2/HAS2-AS1/HMGA2 axis の経時的発現変化、ウ ェスタンブロット によってタンパク質発現を、qPCR によって遺伝子発現の変化が生じることを確認することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
2年目では、HAS2/HAS2-AS1/HMGA2 axis のうち、1年目の結果を踏まえてHAS2とHMGA2の遺伝子導入または siRNA の導入を行う。遺伝子操作後、遺伝子発現が増強もしくは抑制さ れているかを qPCR で確認する。 最初はsiRNAによる遺伝子抑制に対するバリア機能の変化を観察し、HAS2とHMGA2の発現調整を検証する。その後、遺伝子導入によるHAS2もしくはHMGA2の発現増強を行い、同様いバリア機能の変化を確認し、バリア制御のpathwayを検討していく予定である。これらの結果は国内の学会で報告を行う予定である。
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Causes of Carryover |
ヒト微小血管内皮細胞(HLMVECs)を培養するにあたり、当初予定していたよりも少ない培養試薬で必要なストック細胞を得ることができた。ただし、1年目の結果で、HAS2/HAS2ーAS1/HMGA2の制御のpathwayは細胞の状態や細胞障害の程度によって複雑に変化する可能性が示唆された。差額分は2年目以降の実験で、トランスフェクション実験など、より多彩な細胞培養に使用する計画とした。
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