2023 Fiscal Year Annual Research Report
ミトコンドリア画像による視床下核脳深部刺激術後のパーキンソン病変性予防効果解析
Project/Area Number |
21K09096
|
Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
野崎 孝雄 浜松医科大学, 医学部附属病院, 講師 (10598494)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅川 哲也 浜松医科大学, 医学部, 特任研究員 (00469917) [Withdrawn]
黒住 和彦 浜松医科大学, 医学部, 教授 (20509608)
尾内 康臣 浜松医科大学, 光尖端医学教育研究センター, 教授 (40436978)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | パーキンソン病 / 視床下核脳深部刺激術 / ドパミントランスポーター / ミトコンドリア |
Outline of Annual Research Achievements |
重症パーキンソン病患者(Hoehn and Yahr stage Ⅲ-Ⅳ、年齢75歳以下)に対し、10名に両側視床下核脳深部刺激術(STN-DBS)を施行、術前及び術後1年にドパミン神経系障害の評価として [11C]CFT-PET 、ミトコンドリア神経障害の評価として[11C]BCPP-EF-PETを撮影しその解析結果をもとにSTN-DBSの効果発現機序を解明することを目的とした。まずは[11C]CFT-PET による線条体ドパミントランスポーター密度の解析を進めた。PMOD ソフトウェアを用い、トレーサー結合能の定量的、統計学的な解析を行った。STN-DBSを施行した患者のドパミントランスポーター(DAT)の密度は、術前と比較し症状優位側と対側の被殻後背側部において有意な低下を認めたが、症状優位側と対側の被殻前腹側部、尾状核腹側部においては有意な上昇を認めた。これらのDAT密度上昇率はオフ時の運動症状(Unified Parkinson’s disease Rating Scale Part III)の改善率と有意に相関していた。このDAT密度上昇はパーキンソン病の自然経過とは異なる所見であり、STN-DBSの作用機序、neuromodulation効果の一端を示している可能性がある。この成果を論文化するとともに、国内、国際学会にて発表を行った。今後、ミトコンドリア神経障害の解析も進め、更なる症例の集積と検討を行っていく予定である。Nozaki et al., Increased anteroventral striatal dopamine transporter and motor recovery after subthalamic deep brain stimulation in Parkinson's disease. J Neurosurge 2021
|