2021 Fiscal Year Research-status Report
コンピューター数値流体力学解析および動的造影MRIによる脳動脈瘤の壁性状の検討
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21K09097
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
三浦 洋一 三重大学, 医学部附属病院, 助教 (10420390)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 脳動脈瘤 / コンピューター数値流体力学 |
Outline of Annual Research Achievements |
脳動脈瘤の壁性状の検討については,開頭術により脳動脈瘤を切除摘出し組織学的に評価することは,多くの症例で困難である.そこで,脳動脈瘤の壁性状の評価を一般化するために,脳動脈瘤開頭クリッピング術において,術中に観察された脳動脈瘤壁の色調の定量化について検討し,当チームから論文報告を行なった.(Brain Hemorrhages. in Press).この論文では,脳動脈瘤開頭クリッピング術を行なった未破裂脳動脈瘤の15例において,術中に観察された動脈瘤壁の色調をCommission International del’Eclairage L*a*b*法を用い,動脈瘤壁の赤い部分(壁の薄く破裂しやすい部分)や白い部分(動脈硬化や石灰化)についてa*およびL*を用いて定量化した. 脳動脈瘤に対するコンピューター数値流体力学については,解析症例を蓄積し,動脈瘤壁の壁性状については,コンピューター数値流体力学で得られた血行力学的パラメーターとの関連についての検討を行ない,開頭クリッピング術前に,術中観察されると想定される動脈瘤壁の色調の予想を行なった.これについては,論文化にむけて検討を続けている.さらに,動脈瘤の発生,増大,破裂のメカニズムの検討および脳動脈瘤コイル塞栓術における再発についてもコンピューター数値流体力学を用いて検討した. MRIでの脳動脈瘤壁性状の評価については,撮像のタイミングや撮像シークエンスの最適化について検討を行なった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
動脈瘤壁性状の定量化およびコンピューター数値流体力学の方法の標準化については,症例を重ねつつ確立しつつある.また,未破裂脳動脈瘤の開頭クリッピング術の症例蓄積についても予定通り進んでおり,おおむね順調に進展していると考えている.
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Strategy for Future Research Activity |
脳動脈瘤の壁性状とコンピューター数値流体力学における血行力学的パラメーターとの関連については,引き続き,動脈瘤壁の色調の定量値と血行力学的パラメーターとの関連についての検討を行なって行く予定である. 造影MRIについては,撮像のタイミングや最適シークエンスの検討を行い,症例を蓄積する必要である.ただし,これについては,造影剤を使用する侵襲的な検査となるため,検査を施行する上では,患者への十分な説明はもちろんのこと,他の先行研究など十分な調査・検討が必要と考えている. 開頭術にて脳動脈瘤壁の組織の採取が可能となった症例があれば,組織学的な検討を上記に併せて行なっていく予定である.
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