2023 Fiscal Year Research-status Report
脳における老廃物蓄積の可視化による認知症の早期診断法の基盤構築
Project/Area Number |
21K09110
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
萬代 秀樹 順天堂大学, 医学部, 准教授 (10265994)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋葉 ちひろ 順天堂大学, 医学部, 非常勤助教 (40837754)
宮嶋 雅一 順天堂大学, 医学部, 教授 (60200177)
山田 晋也 順天堂大学, 医学部, 非常勤講師 (10220378)
中島 円 順天堂大学, 医学部, 准教授 (50317450)
押尾 晃一 順天堂大学, 医学部, 非常勤講師 (90185588)
伊藤 敬孝 順天堂大学, 医学部, 助教 (90365578)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | MRI / T2 / 蛋白濃度 / 認知症 / 髄液排出経路 |
Outline of Annual Research Achievements |
解析用収集・解析ソフトウェアを当施設MRI室に設置し、T2解析の撮像条件・撮像断面等T2解析用撮像プロトコールを決定した。 昨年度は、そのプロトコールのT2解析法を健常者、認知症性疾患、正常圧水頭症、脳腫瘍、慢性硬膜下血種などの症例に適用してデータ収集した。122例のデータ収集が可能となった。 今年度は122例のデータ解析を行った。122例の内、T2解析の視覚的評価が可能であったのは60例であった。 脳室中隔付近の脳梁外側縁、Parasagittal dura、錐体路、深部白質、脳室周囲白質に着目を置いてT2解析を行った。結果、脳室中隔付近の脳梁外側縁に新たな髄液排出経路がある可能性を認め、京都髄液フォーラム2023にて発表した(筆頭演者:宮嶋雅一「MRI T2 MAP法で見える脳室内髄液蛋白の排泄路についての妄想」)。更に解析を続けていく方針である。 蛋白濃度の異なる信号成分のT2解析のMRI撮像法に関しては、現在論文をMRMS誌に投稿中である。(筆頭筆者:小泉達也「Evaluation of T2 Component Separation Sequence for Visualization of Protein Distribution in Cerebrospinal Fluid」)
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
臨床データの収集の不足や収集の遅れが生じている。昨年度収集した122症例の内、比較検討可能な症例は60例だった。症例数が減った理由は、疾患名が確定できなかったものが含まれていたこと、体動などで画質・解析結果が不良だったことが挙げられる。 症例収集遅れの原因として、1、臨床に使用しているMRI機器を用いて撮影しているため、臨床業務に影響しない時間帯での撮影には限定されてしまう。2、認知症患者を対象としているため撮影中の体動により良好な画像が得られないことがあるが挙げられる。
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Strategy for Future Research Activity |
可能であれば症例数を増やしていく。 データ解析を進め、新たな髄液排出経路や症例による髄液排出経路の違いなどを分析していく。
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Causes of Carryover |
MRIでのファントム実験費用が高価ではなかったこと、学会などの参加旅費が掛からなかったため。 データ解析に必要なパソコンなどの購入などを検討している。
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