2022 Fiscal Year Research-status Report
Elucidation of pathophysiology of refractory movement disorders by deep cerebellar stimulation
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21K09113
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
堀澤 士朗 東京女子医科大学, 医学部, 助教 (10746796)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 小脳 / 不随意運動 / ジストニア / 脳深部刺激療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
ジストニアを有する患者二名に対して小脳深部刺激療法を行った。歯状核から上小脳脚へかけて電極を留置し、歯状核、歯状核から上小脳脚へ向かう神経線維の刺激にてジストニア症状は改善された。また、小脳刺激では、2Hzの低頻度刺激が明らかに有効であった。従来の大脳基底核への刺激は130Hz程度の高頻度刺激が有効であることから、小脳に対する刺激は大脳基底核とは大きく異なることが示唆された。 また、刺激を持続することで効果が減弱することが判明し、3分間の刺激と3分間の刺激休止をサイクルモードで行うことで、不随意運動抑制効果が長期的に得られた症例があることから、小脳では一定間隔での刺激休止が必要であると示唆された。 低頻度刺激、間欠的刺激による効果は、これまで報告されておらず、現在英文雑誌にその成果を投稿中である。 また以前に行った患者に対して、低頻度、間欠的刺激を行ったところ、症状の改善を認めたことから、これらの刺激は小脳に特異的に生じる現象であることが示唆された。今後さらに2症例の不随意運動疾患が予定されており、これらの刺激条件の有効性についても検証する予定である。 また小脳からの入力を受ける視床および視床下方領域での手術による不随意運動の改善の有効性、安全性に関する報告について英文雑誌に報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
低頻度刺激、間欠的刺激の有効性について、現在英文雑誌に投稿中である。今後2例の追加症例を予定しており、Local field potentialや画像解析を用いて、不随意運動における最適な小脳における最適な刺激部位の検討を行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後さらに2名の患者(振戦、ジストニア)を予定している。体外刺激にてLocal Field Potentialを確認し、不随意運動との関連や、刺激有効部位との関連性などについて検討する予定である。また。低頻度刺激、間欠的刺激の有効性を確認し、小脳深部刺激療法が不随意運動にもたらす効果を検証する予定である。
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Causes of Carryover |
症例の登録がやや遅れたため、2023年度での使用を予定している。6月に2例の症例を予定しており、この研究で使用を予定している。
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