2021 Fiscal Year Annual Research Report
二分脊椎モデルでの薬物療法による治療メカニズムの二光子顕微鏡による解析
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21K09126
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
松田 正司 愛媛大学, 医学部, 研究員 (40173843)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鍋加 浩明 愛媛大学, 医学系研究科, 准教授 (60581098)
カーン シャキル 愛媛大学, 医学系研究科, 助教(特定教員) (70746867) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 二分脊椎 / ヒヨコ / プロサポシン / 合成ペプチド / アストロサイト / 二光子顕微鏡 / 歩行異常 / 脊髄再開裂 |
Outline of Annual Research Achievements |
二分脊椎症は重要な疾患であるが、これまで適切なモデル動物が無く治療法の検討が困難であった。申請者らは脊髄再開裂手術により歩行異常を示すニワトリ二分脊椎モデルを世界で始めて開発し、病態に関して数報の重要な論文を発表してきた。本モデルにおいて、ヒト二分脊椎同様に孵化1日では立つことが出来るのに、日を追うごとに悪化した。ヒト二分脊椎においても、まさに同様の出生後の悪化症状は古くから知られ、その治療として出生直前に二分脊椎を外科的に閉じる手術(Meuliら1995,96)が行われたが、効果が低いことが報告された。そこで、我々の別グループが行っている神経栄養因子であるプロサポシンの配列の中で、生体内で神経保護作用が明確になっている合成ペプチド(PS18)を投与してみると明らかな治療効果が認められた。さらに、二分脊椎の開裂部を初期に埋めるのはアストロサイトである事を、二光子顕微鏡による解析より明らかにしている。二分脊椎の開裂部をアストロサイトが最初に埋めるということは当然予想されることであるが、今まで実証されていなかった。本研究ではこのことを実証し、さらに詳細に検討して、プロサポシン受容体を有することが知られているアストロサイトが、どのように二分脊椎の開裂部に遊走して行くかを、二光子顕微鏡を用いて明らかにした。アストロサイトは開裂部の脊髄組織表面のみならず、開裂部を覆うように進展した。脊髄開裂部は上部をアストロサイトの細胞膜が覆うのみならず、その細胞膜被覆部では開裂した両側の脊髄組織が再融合し、最終的には開裂部が閉じていた。従って、開裂部は薄い細胞膜のみが覆うのではなく、しっかりとした脊髄組織が上部を形成している。本研究により、アストロサイトが二分脊椎の治療に有益であることが判明し、本疾患治療薬としてプロサポシンやその受容体関連分子を標的とした薬物の開発に繋がることが期待される。
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[Journal Article] The expression of prosaposin and its receptors, GRP37 and GPR37L1, are increased in the developing dorsal root ganglion2021
Author(s)
M Taniguchi, H Nabeka, K Yamamiya, Md. SI Khan, T Shimokawa, F Islam, T Doihara, HWakisaka, N Kobayashi, F Hamada, S Matsuda
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Journal Title
PLoS ONE
Volume: 16
Pages: 1-18
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research