2022 Fiscal Year Research-status Report
脳虚血および虚血耐性現象におけるインターフェロン制御因子ファミリーの役割の解明
Project/Area Number |
21K09146
|
Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
舘岡 達 山梨大学, 大学院総合研究部, 助教 (40824595)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉岡 秀幸 山梨大学, 大学院総合研究部, 講師 (20402076)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 虚血耐性 / ミクログリア / アストロサイト |
Outline of Annual Research Achievements |
虚血耐性現象にはミクログリアが必要な点をTTC染色において証明したが、ミクログリアがどのように虚血耐性現象へ関与しているかは不明であった。 一過性虚血後、sham modelにおいてはアストロサイトの活性化を確認できた。PLXを用いてミクログリアをノックダウンした状態で一過性虚血を実施すると、アストロサイトが異常に活性化することが確認できた。 アストロサイトの極性を免疫染色にて確認すると、sham modelではP2X7Rが活性化していたが、PLX投与モデルでは、P2X7Rの発現が低下していた(control 8.8 ± 4.1 mm2 vs PLX 4.4 ± 2.9 /3*10-2 mm2, P<0.01)。一方、障害性マーカーであるC3dの発現はPLX投与モデルで上昇していた(control 3.0 ± 3.1 vs PLX 12.1 ± 4.5 /3*10-2 mm2, P<0.05)。 ミクログリアは、一過性虚血後にアストロサイトを適切に活性化し、保護型へ分化させることで虚血耐性現象を誘導すると考えられた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ミクログリアが虚血耐性現象におけるアストロサイトへの影響、相互連関について明らかにした。
|
Strategy for Future Research Activity |
ミクログリアがどの因子によりアストロサイトの極性変化を制御しているのか確認する必要がある。また、一過性虚血をうけたミクログリアがどのように極性を変化しているのかも確認する必要がある。
|
Causes of Carryover |
国際学会などを実施する予定であったが、発表が次年度へと変更となったため。また、実験試薬などの購入が予測よりも少量で済んだたため。 2023年度には国際学会での発表を控えており、こちらへ使用予定である。また、論文を英語校正へも提出予定である。
|
Research Products
(4 results)