2023 Fiscal Year Annual Research Report
視覚を確実に守るための新たな神経刺激ならびに記録法を用いたモニタリングの開発
Project/Area Number |
21K09147
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
堀内 哲吉 信州大学, 学術研究院医学系, 教授 (40303466)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 視覚誘発電位 |
Outline of Annual Research Achievements |
開頭手術時のVEP検査において今年度も新規刺激方法(視神経・視交叉など)や新規記録部位(視神経・視交叉・視索など)について検討解析を行った。また、刺激・記録の両方とも新規部位で可能かどうか検討した。開頭術においては視神経を直接刺激するdirect optic nerve stimulation(DONS)が有害事象なく安全に施行可能で、後頭葉でのdirect optic nerve evoked potentialを記録できることが判明し解析中である。しかし、電極設置方法やノイズ軽減に課題を残していることも判明したため研究継続中である。一方、従来の光刺激を用いて視神経より記録するoptic nerve action potential(ONAP)も波形が従来法より大きく記録できることも確認しこちらも解析中であるが、ONAPの評価方法には課題があることも判明した。 研究成果の一つとして英語論文を発表した(Journal of Neurosurgery, in press)。以下にその要旨を記載する。どの程度のVEPモニタリング変化が許容範囲なのか現時点では不明であったためVEPモニタリングの正当性・信頼性について傍鞍部腫瘍手術例において検討した。検討はoff-response (OFR) VEPを用いて検討した。術前・術中・術後のVEPについても検討した。手術中は、プロポホール麻酔下で記録した。(OFR) VEPは、リアルタイムにアラート機能があり、視機能温存に有用な方法であることが判明した。
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